YouTuberの友達です。【東海オンエア】

誕生日 ページ49

「ふぅ…ただいまー、」



いつもより重く感じるドアを開けて、暗く静まり返るリビングに向けて声をかける。



案の定リビングからは人の気配も返答もない。



ただいま、なんて言葉を期待してしまっている自分がいるのは事実ですが。



親は共働きで、帰ってきても誰もいない。



きょうだいがいたらなぁ、なんて考えながら階段を登る。



…うん？



自分の部屋の前まで来た瞬間、少し違和感を覚えた。



明らかに私のものではない荒い鼻息、抑えきれてない笑い声、衣服のこすれる音。



え、やばいやつ？これ



恐る恐るドアを開ける。



…暗い



私の気のせいやったかな？



電気をつけようとスイッチに手を伸ばした瞬間、ふにっと暖かいものに触れた。



それと同時に鳴り響く大きな音。



「ｯｱｯ！？」



「「「「「「お誕生日おめでとう！！」」」」」」



「…え！？」



目の前には、にこにこしている彼らの姿。



「なに！？」



て「はい、座って座って！！」



「や、ちょ、」



り「これもかぶってー！！」



「え、ま、」



虫「荷物下ろしますよ〜」



「ちゃ、あ、」



と「にっこり笑って〜」



「ちゃうちゃう、は？」



し「カメラ回しちゃお〜」



「すとっぷ、すとっぷ」



ゆ「ジュースなにがいい？」



「え、りんごジュースで
…ちゃうゃう、なにこれ？」



て「お誕生日おめでとう☆」



テーブルには大量の料理、壁いっぱいに貼られた『誕生日おめでとう』の文字、バカデカい額縁。



まて、涙が出る。



「…なにこれぇ」



り「泣かないでー笑 よしよし、」



と「お前！！どさくさに紛れてイチャイチャすんじゃねぇ！！」



虫「Aに誕生日プレゼントつくったの！！いくよ？」



せーの、って額縁にかかった布を引っ張るしばゆーとゆめまる。



布の下から現れたのは、私と東海オンエアが並んで笑っている、大きなモザイクアート。



よく見ると、全部私と東海オンエアのメンバーが写っている写真。



今この瞬間に死ぬのなら、それは本望。



「…ねぇ皆大好きすぎる」



て「誕生日、俺らのサプライズで迎えられたらいいなって思ってLINEしなかったの。ごめんね？」



り「A泣きすぎ〜笑 かわい、」



と「写真いっぱい集めるの大変だったけど、Aが喜んでくれたからチャラ」



虫「とりあえず食べよ！」



し「俺ら何もしてないね」



ゆ「一緒に飾り付けしたやん、笑」



し「そうだっけ？？」

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