【Im～イム～】白翼の乙女《第6章》 (ページ43)

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226話ページ43

黒ジェゼ「お、いたいた。セケムケト!」

セケム「何ですか？父上。」

黒ジェゼ「」

黒ジェゼ「Σちょっと待ったァアああああ‼
　その手に持ってる危険な液体どっから持ってきたああああああ‼?」

セケムケトの手には明らかにモザイクがかかるような液体が入ったビーカーが握られている。

セケム「クレオパトラのです。これちょっと処分してもらおうと…((黒ジェゼ「その辺に捨てなさい‼」チッ、あの嫌味野郎に被せようと思ったのに…。(ﾎﾞｿ)」

父親から聞こえてるからな‼とツッコミが入る。

セケムケトはビーカーを後ろのその辺に投げ捨てて用件を聞く。
誰かの悲鳴が聞こえたのはこの際無視する。

黒ジェゼ「……。(汗)」

セケム「それでご用件は？」

黒ジェゼ「あ、そうだった‼」

セケム「忘れんなよ。」

最早、親子というより兄弟とかその辺りの方が表現的に合ってるのでは⁇by not中二病者

黒ジェゼ「お前に死黒洞のやり方教えてやる。」

セケム「」

黒ジェゼ「おーい⁇」

父親が目の前で手を振るも息子は無反応。
固まっている。

セケム「Σはっ‼」
黒ジェゼ「Σうぉ⁉」

セケム「ガキの頃から教えてー(裏声)で言っても教えてくれなかったのに⁉
　これまたどういう心境の変化ですか‼⁉」

その声はこの無駄に駄々っ広い拠点内を何度も木霊した。

黒ジェゼ「あー、さっき古い知り合いにあってな。
　なんかヤバイらしいから一応やり方教えておこうかなって。本当は携帯電話とか連絡くれたらすぐに駆けつけたいんだけど…。」

セケム「此処と地上が繋がったら俺はもうビックリです。」

だろ？とジェゼルは答える。

黒ジェゼ「それと今日、俺のお友達が来ます。」

セケム「お、お友達………、、、。」

セケム「いや待て。その人此処に来んの⁇」

黒ジェゼ「でも、正確には友達の元部下だな。」

セケムケトは頭を抱える。

目の前にいる男は育ての親ではあるが魂を分けた父親(ジェゼル)ではないことを知っているし、同時に魂を分けた父親とはやろうと思えば会話ができるし、触れようと思えば触れれる。

育ての親がいい顔しないのでしないのだが…。

話はそれたが、この男はジェゼルよりもずっと永く生きている。
そんな彼に友人という単語はあまりピンとこない。

セケム(というか友人というとよくて伯父上にイムホテプ辺り…。)

洞窟内に足音が響く。