196話 ページ5
夏休み前日、今日もセミは残り僅かな命を燃やして元気に鳴いているが、
((名前1))は寝ている。
晴吾「朝だぞ、姉貴。」
晴吾が呼びかけても布団がモゾモゾ動くだけ。
晴吾「昨日夜遅くまで酒飲むんじゃねぇよ。いくら酒が強いからって…。
ん…、姉貴が酔ったとこ見たとこねぇな。二日酔いも。」
実は昨日、コンスに食べたかったケーキを奢ってもらおうと思ってデートをしたのだが←オイ！
桐谷に精神だけ眠らされて帰宅したのでそれを拗ねてしまい、昨日ヤケ酒したのである。
酔えないくせに。
晴吾「ほら！起きろって、馬鹿姉貴‼」
痺れを切らした晴吾はタオルケットを取り去る。
ドン!
その拍子に((名前1))自身は起きてしまう。
晴吾「」
((名前1))「イテテ…、頭打った。
どうした？晴吾。そんなフリーズしちゃって。」
「おーい」と固まる晴吾の顔の前で手を振る。
中々起きないので、
((名前1))「なんでやねん‼」
平手をうちをする。
なんでそれにした…。
その痛みで正気に戻った晴吾。
手に持っていたタオルケットを((名前1))に被せて、コンマ何秒で部屋を出た。
((名前1))(え？何？)
困惑した。
バタン
晴吾「服を着ろ‼ なんで裸なんだよ‼」
((名前1))「え？ 今更⁇」←3000年前から裸族
晴吾は顔を真っ赤にする。
ここ数日で稲羽のおかげで((名前1))に対する想いの正体に気づいた
晴吾は((名前1))を1人の女性として見ている。
((名前1))「別に父さんと母さんが生きてた頃は一緒にお風呂に入ってたじゃん。
私、ハルちゃんの裸見ても何も気にせん気にせん。」
晴吾(それはそれでどうなんだ…。)
そう心の中でツッコんだ。
((名前1))「まぁこの前偶々、稲羽君の部屋で18歳未満は見るなって言う本をバイオレンスじゃないやつを見つけた時はビックリしたけどね。いやー、あの稲羽君の焦りようは面白かった。」
晴吾(稲羽、コロス…ッ‼)
扉が開く。
((名前1))「はぁ、思春期っていうのはめんどくさいね。」
出てきたのは、出掛けようの服を着た((名前1))。
晴吾「俺はもう21だ。思春期はもう超えてんだよ。」
((名前1))「ハイハイ。まぁ、3000年前の育ての親がヤってるのを見たことがあるねぇ。
すぐに兄さんに見つかって、寝かされたけど。」
晴吾「え…?」
((名前1))「さぁ‼ いざ羽羽方さん家にlet's go‼」
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作者名：not厨二病者 | 作成日時：2020年3月30日 18時
