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九話 ゆうがお ページ9

嫌々ながらも何とか体育祭に出席して無事終わった。城田くんの大活躍により、私達のクラスは割と上位にくい込み、クラスメイトとの仲がより深まったように感じる。まあ仲良きことは良い事だ。

___


「そういえば露木先輩、体育祭出てしました?」
「出てないですよ。体育委員会や吹奏楽部の運営や連携のためにてんやわんやでしたから」

久々に部活に顔を出した露木先輩。体育祭で姿を1回も見てないなと思ったら、やっぱり出場してなかったんだ。そんなにも生徒会とは忙しいのか。同じ高校生と思えないほど多忙だ。

「大変なんですね、生徒会って」
「まあ、この学校の大半の仕事は生徒会によって賄われてますから」

何足ものわらじを履く先輩に、本当に高校生かと問いたくなる。

「凄いですね。本当は何歳なんですか?」
「……17ですよ」
「ですよね〜 いやあ社畜みたいに働いてるんで将来気をつけた方がいいですよ」
「……善処します」

カタカタと自前のノートパソコンを打ち込みながら、何かをまとめあげている露木先輩の傍ら、古臭いソファの上でゴロゴロ寝転がる私。学校にPCとか持ってきていいのかという疑問は、生徒会の人に投げちゃいかんのだ。この学校では生徒会こそが法だ。

「朱雀さんは、どうですか?この同好会に入ってみて」
「とっても有意義に過ごせてますよ!自分の知りたいことや知らなかったことが知れますし!」
「それなら良かったです。あまり僕はここにいられないので退屈してたら申し訳ないと思ってましたが…」

露木先輩が、私を心配してくださってる!?
あまり他人に対して歩み寄りをしなさそうな先輩なので、余計に嬉しい。

「……えっと、退屈ではないですが、1人だと寂しいので、時間があればもっと来てくださいね…?」

実際その通りである。もっと先輩来てくれないかなーとは何度も思った。私、1人寂しいアルヨー

「フフっそうですか。可愛い後輩の頼みなら、仕方ないですね」

軽く笑いながらそう言う先輩は、やっぱり同年代には見えなくて、何故か大人の余裕さが少し垣間見えた。

「また時間があれば、お互いの研究成果でも発表し合いましょうか」
「はい!じゃあ、日にちを決めましょう!その方がモチベが上がります!」
「ふむ…じゃあ、文化祭が終わった後…は期末テストですからそれの後にしましょうか。前期の総決算みたいな感じで」
「わ!いいですね!」

大会もない、部員もいない同好会は、こうして楽しみを増やしていくのだった。

十話 しろつめくさ→←八話 すいれん



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設定タグ:サーヴァンプ , 椿 , 憂鬱組   
作品ジャンル:アニメ
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南条(プロフ) - 彩弥 Ayamiさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて嬉しいです。更新頑張って行こうと思います〜! (2020年11月4日 23時) (レス) id: 97d2c6287f (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - コメント失礼します…。やっぱり椿は可愛くてかっこいいですよね…♪ニヤニヤしながら読ませていただきました(笑)更新楽しみにしてますね! (2020年10月31日 20時) (レス) id: ea9a1583d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:南条 | 作成日時:2020年6月3日 11時

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