検索窓
今日:7 hit、昨日:4 hit、合計:10,779 hit

四話 ふじ ページ4

「普段は何をする部活なんですか?」

淹れてくれたコーヒーをすすりながら、露木先輩に尋ねる。

「僕は、自分の専門分野の研究をしてます」
「専門分野?」
「ええ、吸血鬼です」

ひくっと口角がひきつる。
この人厨二病かな…いや私は実際に妖怪と会ってるから、妖怪について知りたくてもおかしくないし?!

「へえ。なるほど…他の方は?」

そう聞くと、きょとんとした顔で見られる。え?

「僕以外、いませんけど」
「ええっ?!」
「去年は3年生が2人いたんですが卒業されたので」
「もしかしなくても同好会って消滅の危機ですか…?」
「まあそうですね。例えなくなっても僕は僕で研究続けるので特に困りませんが」
「そ、そうですか」

えー…どうしようかな。他の部活で良いのとかあったかな?運動は苦手だから文化部がいいけど、特に惹かれるような部活は……

「…?これはなんですか?」

ふと手元にあった雑誌を手に取る。

「ああ、それは前の先輩方が置いていったオカルト雑誌ですね。同好会は部費が出ないので、完全自腹ですけど、今までの先輩方が買ってきた雑誌はそこら中にあります」

月刊モー。名前だけは聞いたことがある。
『特集カッパの真実!いつから存在しているのか!』
とポップなフォントでデカデカと書かれている。本当にこの同好会には、そういうのが好きな人達の集まる場所だったんだな。

バサバサと雑誌の山を崩して、他の雑誌も見ていると、
『妖狐の力の強さは? 実証してみた!』
なにやら気になる特集が。

「朱雀さんは、何か調べたいものでも?」
「………妖怪を」
「ふむ。それでしたら前の先輩が置いていった妖怪図鑑とか、古い文献とかありましたね。どこにあるかは全くわかりませんが」

「私!入ります!」

「え」
「勉強させてください!」

こうして部員2人となった同好会は廃部を逃れたのだった。

五話 たんぽぽ→←三話 ききょう



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
設定タグ:サーヴァンプ , 椿 , 憂鬱組   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

南条(プロフ) - 彩弥 Ayamiさん» コメントありがとうございます!気に入って頂けて嬉しいです。更新頑張って行こうと思います〜! (2020年11月4日 23時) (レス) id: 97d2c6287f (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - コメント失礼します…。やっぱり椿は可愛くてかっこいいですよね…♪ニヤニヤしながら読ませていただきました(笑)更新楽しみにしてますね! (2020年10月31日 20時) (レス) id: ea9a1583d4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:南条 | 作成日時:2020年6月3日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。