第7話 ページ9
「ご褒美的な……駄目だったかな」
真琴先輩の唇が、私の唇に触れた
それからほにゃっと笑って真琴先輩が言った
「…っ！」
タブレット食べてて良かったっ！←
「何かね、林檎みたいな味がした」
だって林檎味だったし…
っていうかそんな事わざわざ言わなくても良いのに！
…別にキスは初めてじゃなかったけどし慣れてないからびっくりした
「…不意打ちは、ずるいです」
「じゃあ不意打ちしないから、もう1回…」
言いながら私の頭に手を添えた
嫌って言ってもするつもりでしょ
…勿論、嫌なんて言わないけど
「…んっ」
フレンチキスだ
「…ふふっ、好きだよ」
本当に、ずるい人
「じゃあまた明後日会おう」
あの後も、何回かキスをした
恥ずかしくは無かったけど、何故か緊張した
「はい」
もう遅いし、家にかえ…
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「…好きだよ」
…聞こえましたよ、真琴先輩…
ボソッと言ったそんな言葉
どうしよう、顔真っ赤だ…
ここで振り返ったら真琴先輩は笑ってる
…っ、振り返るな！振り返ったら負けだ！←
瞑っていた目を開けようとした
そんな時
スッ
目の前が真っ暗になった
瞼には、ほのかな体温を感じる
「ごめんねA、意地悪しちゃった」
真上から声が聞こえて、顔を上にあげた
その瞬間、私の視界を覆っていた真琴先輩の手が離れて…
「やっとこっち見た」
鼻と鼻がくっ付きそうなこの距離で…
「その笑顔は反則です…」
案の定、意地悪な顔して笑ってる…
「許して？」
…その顔はまたキスが…！
来るっと思って目を瞑った
…チュ
真琴先輩の唇が触れたのは、私の額
口と口じゃあ無かった
「まこ…っ」
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チュウ…ッ
今のキスよりわずかに大きいリップ音が響く
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