第25話 ページ28
ーAsideー
はい、起きてます←
正確にはキスされて目が覚めた
あー…もっと感覚が鈍かったらなぁ
多分起きなかったのに…
…って違う!!
なんで寝てる時にキスするの!
起きてる時いくらでも出来るのに…
バレてないよね、狸寝入りなこと
…バレたらお互いに恥ずい…
モソッ
布団を顔まで被って顔を隠す
…そういえば、布団かけてくれたんだ
枕も敷いてくれてる…
っていうか……真琴先輩の匂いがする
まあ…当たり前だよね
いつもここで寝てるわけだし…
『いつも』…か
はあぁっ!もう!←
こんな匂いに包まれてたら寝れない
完璧に目が覚めた
でもここで起きたら気まずい雰囲気に…
ガチャッ
…?誰かドア開けて…
「「Aちゃーん!!」」
ありがとうっ!蘭ちゃん!蓮くん!
これで潔く起きれ…
「こら、だーめ。A今寝てるから
しかも俺も勉強終わってないし…」
うぉい!←
「んー…じゃあ、終わったら僕たちを呼んでね!」
「お兄ちゃん…Aちゃん独り占め
してズルーい!」
「はいはい、ほら…A起こすと悪いから…シーッ」
姿は見えないけど、真琴先輩のやってる事が容易に想像出来る
「分かった!蘭たち、良い子にしてるから」
「うん」
ガチャッ
……ちょっと待って、これじゃまた起きれない…
キシッ…キシ
床を歩く音が聞こえる
こっちに向かってる…真琴先輩が、すぐそこにいる
「………起きてるんだろ、A?」
…バレてる
優しいけど、少し篭った声
「起きてます…」
思い切って起き上がり、布団から顔を出した
「別に嫌ってわけじゃないんです…起きてる時にしてくれた方が…」
「うん、ごめん…」
久し振りに見た、赤くなる真琴先輩
怒った時か、恥ずかしい時しか赤くならないのに
こっちまで恥ずかしくなる…
…そういえば、怒鳴った真琴先輩って見た事無いかも…
元からそういう性格じゃないし
兄さん…は…怒鳴った事…あるよね
私が小学生の時の思い出
…だけど、理由を覚えてない
すごく怒ってたのになー…
なんで忘れちゃったんだろ
「すごい恥ずかしい……」
「いや、大丈夫ですって!」
そんな気にしてないし、数年後には笑い話に…
…あれ?デジャヴ?
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