第18話 ページ21
「おやすみなさい」
パチン
兄さんが電気を消した
…暗い
まあ当たり前のことなんだけど
今日は色々ありすぎて疲れたから…
…お風呂に入った今も、まだあの感触が残ってるような気がする
触れた瞬間熱くなって、赤くなった
びっくりして、戸惑って
どこかで感じた事のあるような、感覚だった
…けど、思い出せない
っていうか、首にキスって真琴先輩もした事無いんだよね
唇にキスの意味は愛情だけど頬は?
ピッ
携帯を取り出して調べてみる
「………執着?」
執着の意味は…
『一つのことに心をとらわれて
離れられないこと』
…ふーん
軽い感じに見えるけど、そんな意味があったんだ
でも当然、そんなの意識してるはず無いでしょ
じゃあ逆に知っててやったんなら?
………あーもう!自問自答は止め!
明日真琴先輩と勉強会だし、早く寝ないと…
多分、明日には忘れてる
何年かしたら、笑い話になるから…
目を閉じながらそんな事を考えた
ー翌日ー
ピンポーン…ピンポーン
翌朝、インターホンの音で目が覚めた
兄さんは寝てるみたい
…私が出るしかないのか
っていうかこんな時間に誰?
時計を確認すると、まだ十時だった
休日にしては早い方でしょ?
いつも昼くらいまで寝てるし…←
あっと、その前に…
髪ボサボサだ
玄関前の鏡を見て少し整えた
「よしっ、と……今出ます」
ガチャッ
「A」
扉を開ければ、そこには真琴先輩が立っていた
あの、いつもの笑顔の真琴先輩が
……落ち着け、落ち着け
平常心、平常心
叫んだら兄さんが起きちゃうから
「真琴先輩…どうして?」
目をこすりながら、再度見た
肩に触れたりもした
夢かなーって思ったから
「ごめん、寝起きだったかな?」
「あっ!」
髪ボサボサだし部屋着だし!
「すみません…」
「いいよ、大丈夫。そのパーカー、俺があげたやつだよね、ありがとう」
ほんとだ、今気付いた←
いつも着てるから忘れてた…
「いっ、今!準備するので!」
兄さん起こさないように準備して…
この間パン買って来たからそれ食べて行けば…
「A、朝ご飯はいいよ」
「え…?」
「食べに行こう」
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