第14話 ページ17
ーAsideー
「お姉ちゃんたち可愛いね?」
そうやってすり寄ってきた男の人
「はあ、どうも」
どこにでもいるんだ、こういう人って
江の手を握って、目を合わせないで違う所へ行こうとした
「ちょっと待ってよー二人で来てるんでしょ?」
…面倒臭い
でも無視すると暴力振る人もいるらしいし…
とりあえず広い所に移動しないと…
「違います」
取ってから戻ろうと思ったけど…今すぐ戻りたい
「ん、やってるねー」
そう言いながらもう一人来た
やってるねーじゃないし…
そしてふと、江を見た
ポカンてしてる
「来ないで下さい」
私が喋る度、江の私の手を握る力が
強くなってゆく
「んーこっちの子は気が強そう?」
「プッ、そんな事言ってやるなよ」
そう言って笑いあった二人
…このままいなくなってもバレないんじゃないかな
そう思って立ち去ろうとした…けど
パシッ
「でもねー俺そういうの大好き」
腕を掴んで、顔を寄せて行ってきた
「やめて」
力は強くなかったし人も混んでないから捻って離した
そしたら少しよろけて倒れた
「あー……怒らせちゃったね」
手を抑えながらフラフラと立ったその人
もう一人はそれを唖然として見てた
「江、戻ってて良いよ」
「Aちゃん……だめよそんなの」
「…大丈夫」
護身術習ったし…
そんな強そうじゃないし
「女の子は、か弱くなくちゃ…」
ニヤッと笑って私に殴りかかってきた
その時
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ガシッ
すごい音がした
目を開けて見てみる
「やめろ、こいつは俺の連れだ」
目の前には、凛くんの背中があった
広くてたくましい、その背中
「あぁ?!そんなん知ら…」
「さっさとあっち行け」
すっごいしつこい…
こんな事やって楽しいのかな
「…っく、仕方ねえな」
少し待ってたら、もう一人の人がその人の腕を引っ張ってどこかへ行った
…なんだったんだろ
「大丈夫か…?」
「…そんな心配そうな目で見ないでよ、私は大丈夫」
凛くん…江が呼んでくれたのかな
「ほんっとにお前は危ない…つーか江は?」
「え?江に呼ばれて来たんじゃ…」
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「A」
「兄さん、どうしたの」
初めて見た、兄さんのそんな顔
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