其ノ参拾肆 ページ37
「どうですか…?」
1口食べたあと無言のままの神里様に恐る恐る声をかける。
「美味しいですよ。食べたことの無い味です」
そう答えた神里様は口元が緩んでいて本当に美味しいようだった。
「どんな味なんですか?」
私が食材を当てると言わんばかりに綾華が食い気味に聞く。
「そうだねえ、少し甘くてこれは何かの果物のようだね」
食べたことの無い味で、少し甘くて、果物…。
「あっもしかして…」
「おや、Aさん。なにか心当たりでも?」
「えっと…もしかしたら私が入れたヴァルベリーかもしれないです」
食材を探しておいてと言われた後、みんなが食べたことのあるような食材じゃつまらないなと思って珍しい食材を探しに行ったのだ。
「ヴァルベリーですか、よく稲妻で見つけましたね」
「ヴァルベリーを知っているの?」
頭の上にハテナが浮かんでいる綾華とは対照的にトーマはヴァルベリーを知っているようだった。
「俺、モンド出身なので。ヴァルベリーは子供の頃よく食べました」
「そうだったの。これは離島でモンドフェアをやっていて見つけたのよ、聞いてみたらまだやるようだし良かったら今度行ってみたら?懐かしいものに出会えるかもしれないわ」
離島まではそこそこの距離があるけれど色々な商人がいるし、たまに行くと楽しいのよね。
「そうなんですか!今度時間を見つけて行ってきます。行ったらその日の夕飯はモンド料理にしますね」
「ふふっ、トーマのモンド料理、楽しみにしてるわ」
モンド料理、食べたことないなあと考えている私の横で綾華が目をキラキラさせる。
「モンドフェアなんてやっているのですね!私も行ってみたいです」
「そうだね、私も気になるよ。今度時間を合わせてみんなで行かないかい?Aさんも良ければ」
「是非。他にも気になるものが色々あったのでゆっくり見に行きたいです」
今日はあまり時間が無くて思う存分買い物出来なかったし、皆で出かけるのも楽しそうだ。
ついでにモンドの文化もトーマに色々教えてもらおう。
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神里家で過ごす時の綾華は若干テンションが高いと可愛いなという気持ちです。
公式のタメ口綾人さんの供給が少なすぎて難しいです。
次の復刻の時にはたくさん綾人さんが出るイベントやって欲しいです。
ヴァルベリーってモンド人普通に食べますよね?
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椿(プロフ) - ありがとうございます〜!更新頑張ります! (8月6日 14時) (レス) id: bc50e09104 (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみです! (8月5日 1時) (レス) @page20 id: 9a1d60d013 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2023年7月16日 19時