其ノ弐拾伍 ページ27
「とにかく志倉様にははやく考えをまとめて貰いたいですね」
神里様は私から離れて言った。
「私、縁を切られたくないです…。縁を切ったら家の人達とはもう会えなくなってしまうんでしょう?」
露や、使用人達は私に良くしてくれているし、私はみんなのことが好きだ。
俯いて言うと神里様は私の頭に手を置いた。
「大丈夫ですよ。私に任せてください」
神里様は優しく笑った。
「でも縁を切られた方が好都合だってさっき…」
お父様に対して言っていたことを思い出して疑問を持つ。
「ああ、それはそう言った方が志倉様がしっかり考えて下さると思ったからですよ。まああのまま態度が変わらない志倉様とは親戚関係になりたくなかったというのもありますけどね」
笑顔でそう言う神里様は目が笑っていなくて少しゾッとした。
「あそうでしたAさん、目が覚めたことは医者に伝えてあるのでもう一度診てもらって下さいね」
傷はしっかり手当てされていたけれどわざわざお医者様を呼んでくださってたとは…。
「すみません、ありがとうございます。長居するのも良くないので診て貰え次第すぐに帰りますね」
ペコッと頭を下げる。
「別に長居しても問題は無いんですよ?近いうちに嫁ぐ家なんですから」
にっこり笑う神里様に頬が火照る。
「なんか実感湧かないです…」
「ふふっ、そうですか。そのうち湧きますよ。明日にでも志倉様の話を伺いに行きますね」
そう笑う神里様は幸せそうで、私もなんだか胸が暖かくなった。
「分かりました。お待ちしています」
「では私はこれで。もう医者が来ると思いますよ」
そう言って神里様は部屋から出ていった。
しばらくして部屋にお医者様が到着した。
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更新遅れてすみません!
フォンテーヌ実装に旅行にフォンテーヌ展、原神焼きなど予定がありすぎてまとめて書く時間が全く取れず……。
もう落ち着いたのでこれからは更新ペースを元に戻して行きますのでどうぞよろしお願いします。
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椿(プロフ) - ありがとうございます〜!更新頑張ります! (8月6日 14時) (レス) id: bc50e09104 (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみです! (8月5日 1時) (レス) @page20 id: 9a1d60d013 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2023年7月16日 19時