【SERVAMP】憂鬱の闇に咲き誇るアザレアの華 −Episode2−

アザレア53輪 【シャムロックの受難】 ページ10

〜シャムロックSibe〜


私の名はシャムロック。

若に仕える下位吸血鬼(サブクラス)の一人だ。
私の朝はいつも若の朝食を作って若を起こしに行くことから始まる。

アザレアも寝起きが悪いが前に無理矢理起こそうとしたら機嫌の悪さにより焼かれそうになったからな。


だから今日も若のお部屋へ足を踏み入れる。

部屋の中は明かり一つ付いていなかったが、目が慣れると若の姿が確認出来た。





「失礼します若！
今日もこのシャムロックが若のために和風定食を……」






若に近づく私だったが、途中で動きを止めた。

……若の隣に……銀髪？


まさかッ


何かを直感し、私は恐れ多くも若の布団を剥いだ。

そこには、若と、若の隣で眠るあの生意気な小娘……アザレアの姿があった。





「ん〜……おはようシャム、てか何で布団剥ぐのさ、寒いよ」

「わっ若ぁ！ 何故アザレアが若の寝床で！？」






耐えきれず眠たそうな目を擦る若に問いただす。

若は首を傾げた。
きっとまだ眠いのでしょう。





「……あぁ、アザレアか。
昨日怖い夢を見たようでね」






「全く可愛いものだよ」と言ってから伸びをし、起き上がる若。
そして衣服を整え、部屋を出て行った。

私はそれを、間抜けたようにポカンと口を開きながら始終目で追っていた。


しかし、若が部屋を出てすぐに戻ってきた。






「僕もアザレアの寝起きは怖いから、よろしくね」






若は悪意の無さそうなその笑みをこちらに向け、また部屋を出て行った。

ギギギ、とアザレアがまだ起きていないか確認する。
幸い、まだ眠っていた。

しかし最悪だ。

どうやって起こそう。






「……これは困ったな」






眉間に皺を作り頭を抱えていると、予期せぬ事態が起こった。







「つぅ〜ばきゅ〜〜ん！！★☆
おッはよォ〜〜〜！！ 僕が起こしに来たよォ☆」






壊れそうなくらい豪快な扉の音と共に飛び入るように部屋に入って来たのは、憂鬱組で一番騒がしい(であろう)ベルキアだった。


……ここで叫ばして頂きたい。


＿＿＿何をしてくれるベルキアァ！！！






「ってあれ、つばきゅんは〜〜？
…あーシャム！ 居たんだ〜つばきゅん知らない？」

「若なら先程起床された！ それより黙れ！ アザレアが……」





小さな声で慌てつつもベルキアを静かにさせていると、背後から殺気とも呼べる何かがあるのがわかった。







「……ぅるさい」

新作を……作ってしまいました……→←アザレア52輪 【いかないでね】

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す