クリスマス＆アザレア生誕祭番外編 【憂鬱な狐からの最高の贈り物】 ページ21
「アザレア誕生日おめでとォ〜〜ッ！ コレボクからだよォ☆★」
「ぬいぐるみ！ ありがとベル！」
「アザレアこれ……前に欲しがってた恋愛モノの少女漫画です……」
「オトも！ ありがとう」
今日は12月25日。クリスマスでもあり、この憂鬱組の小さな姫君、アザレアの誕生日でもある。
……もっとも、この誕生日はアザレアが椿の下位吸血鬼になった日を誕生日と称しただけであり、アザレアは本当の誕生日を知らないのだ。
一度も、祝われた事など無かったから。
「アザレア、ケーキを焼いたぞ、食うか？」
「あは！ さすがシャムロック！ 食べる！ 椿呼んでくるわね！」
機嫌最高潮のアザレアは、スキップで椿の部屋へ向かった。
「椿ー？ シャムロックがケーキ焼いてくれたの！ 一緒に食べましょ！」
「ほんと？ じゃあ一緒に行こうかアザレア。
……そうだ、それと」
「ん？」
「お誕生日おめでとう。
プレゼント、散々迷った挙句ネックレスになっちゃったんだけど……いいかな？」
眉を八の字に下げて笑みを浮かべる椿に、アザレアは嬉しさからか目を輝かせてこくこくと頷いた。
「そっか。……目、瞑ってて」
言われた通り目を瞑るアザレア。その時、首筋に何かが当たって肩がびくりと跳ねる。
冷たい、ネックレスのチェーンだろうか。
それと同時に擽ったさも感じる。アザレアにネックレスを付けてることで、椿の髪の毛がアザレアに当たってる。
内心ドキドキしながら時を待ってると、近くに感じていた椿の体温が一気に消え、「もういいよ」と声が聞こえた。
目を開け、胸元を見ると、瑠璃色に輝く小さな石。
「……！」
それを手に取り近くで見つめるアザレア。
「ラピスラズリって言うんだってさ。１２月の誕生石らしいんだ」
「……ありがとう椿！！ ずーっと大切にするっ！
……あっ、ねぇ、椿！」
耳貸して？
着物の裾を引っ張ると、椿はしゃがみ、アザレアは椿の耳元に口を近付け内緒話をするように両手で口が見えないよう隠した。
「───あのね、このネックレスもとても嬉しいけど、椿がくれたこの誕生日が今までで一番のプレゼントよ」
「だから、ありがとっ！」アザレアはそう言って、たたたっと部屋を出ていった。
残された椿は、目を見開きその場で固まる。
そして、フッと優しく微笑み、
「……最高のクリスマスプレゼントを貰っちゃったなぁ」
終わり
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のすと(プロフ) - NaAさん» そう言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます！(^^) (2016年8月19日 20時) (
レス) id: 21d4e6623f (このIDを非表示/違反報告)
のすと(プロフ) - ミクミク@モンブランさん» 椿さんはこの小説ではこういった人(？)となっております(( これからも頑張ります！！ (2016年8月19日 20時) (レス) id: 21d4e6623f (このIDを非表示/違反報告)
NaA - アザレアちゃんが可愛過ぎます！！ (2016年8月19日 20時) (レス) id: 7a5670e3e0 (このIDを非表示/違反報告)
ミクミク@モンブラン - 椿さんのキャラ崩壊が面白いですww アザレアちゃん可愛いです！ 連載頑張ってください (2016年8月12日 13時) (レス) id: 7905ae7e8a (このIDを非表示/違反報告)
のすと(プロフ) - 茶々毛さん» 気付きましたか笑 実はちょっと意識して書きました笑 ボスと幼女で真っ先に鴎外さんとエリスちゃんが浮かんで……(( (2016年8月10日 19時) (レス) id: 21d4e6623f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のすと | 作成日時：2016年3月14日 16時
