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「コーメイ、仏さんの解剖結果デスクにおいといたから。こりゃややこしいヤマになりそうだよ」

「そうですか、ありがとうございますAさん」

昼休みから帰ってきた高明にメロンパンを咥えながら話しかける

ここ数日は立て続けに変死体が発見されている

同一犯による犯行か、それともただの偶然か

膝に落ちたパン屑を払って立ち上がる

「聞き込み行ってるメンツが帰ってきたら一回情報確認しないとね」

「どこか行かれるんですか?」

上着と鞄を持ったAに向かって高明が問いかける

「現場行ってくる。一時間くらいで帰ります」

「お供しましょう、車出しますよ」

「そう?ありがとう。じゃあ頼もうかな」

現場百回、新人時代から云われ続けていたことだ

部下を持つようになった今も現場大切これ基本



前を歩く高明の背中を見て、くすり、と笑う

高明と敢助とはかれこれ30年くらいなんだかんだいいつつ一緒にいる

「なんですか、人のこと笑って」

少し不機嫌そうな高明が人差指で私の額を押した

「いや、高校くらいの時から変わらないなぁって」

高明と出会ったのは小学校1年の時だったか。クラスが同じで席が隣だったのだ

それと同じくして敢助とも仲良くなったのだが

それからというもの、部活も通学路もあげくには高校、職業まで同じときたものだから
もはや半分兄弟のような存在になってしまった

子供の頃から変わってしまったことはたくさんあるけど

変わらないものが一つでもあればそれでいい

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作者名:チューバとシーラカンス | 作成日時:2016年8月13日 14時

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