口止め ページ7
「ホォー。それが本当なら、日本警察はとんだ逸材を隠しているものだな。本気でFBIに引き入れたいくらいだ。」
「……お褒め頂きありがとうございます。でも、私は国を売るような真似はしないので。」
「だろうな。FBIに君を連れて帰るのは諦めよう。」
意外にあっさり引いたことに少し驚いた。けど、おそらく赤井は私を手に入れることは諦めていない。そこまでして、彼が生きていることを隠したがるなんて、余程の重要機密なんだろうか。
「……何度も言いますが、口止めの為に貴方に利用されたくなんてありません。貴方だって、私に構うメリットなんてほとんどないですよね？」
「……もし、俺がメリット云々なしに君を好きだと言ったら？」
「え、ちょっと赤井……！」
赤井は私の耳元で囁くように言った。さっきまでとは違う、色気のある声で。不覚にもイケメンに口説かれてときめいてしまったのは隠さなきゃと、必死でポーカーフェイスを装った。
ふわりと私の髪を耳にかけて、頬に手を添えられた。その時には私の手も解放され、逃げようと思えば逃げられたのに、彼の目と目があってしまい逸らせないままでいた。
「あの、す、好きでもない相手に、こんなこと、するもんじゃないと……！」
「俺はそんなことをしてやるほど、優しくはないぞ。」
「し、知りませんよ！貴方のことなんか！」
「……では、俺がじっくり、手取り足取り教えてやろう……。」
その言葉で彼が怖くなったものの、ドアが内開きなせいで外には出られないし、彼から離れようにも腰に手を添えられてしまったせいで逃げられそうもなかった。
「や、ちょっ！待ってよ！」
私の制止も聞かずに赤井の顔はどんどん近づいてきた。キスをされるのだと気づいてから、どうにかして避けたくて、自分の口を左手で押さえた。が、力の差は明らかで。私の手は彼によってすぐに外された。
「……上司に教わらなかったのか？キスは、こうやってするものだ。」
「え、やっ……！やめ……、んんっ！」
そのまま左手を押さえられ、逃げることも出来ずに唇が重なってしまった。その間も必死に抵抗したが、その努力も虚しく、いとも簡単に唇を奪われてしまった。
「……っはぁ、な、何するんですか！！」
「君が紳士的なのは嫌だと言うのでな。少々強引だが、悪く思うなよ。」
と、一瞬だけ息を吸えたかと思えば、すぐにまた口を塞がれた。酸欠でクラクラする中、考えていたのは降谷さんのことだった。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2023年4月27日 22時) (
レス) id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - 続き書いて (2021年11月11日 19時) (レス) @page30 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
焼きプリン - とても面白くて今日一気見しました!!!続きがとても気になります！楽しみにしてます。頑張ってください！ (2021年3月25日 20時) (レス) id: ecb566eb91 (このIDを非表示/違反報告)
す だ(プロフ) - 頑張ってください！たのしみにしてます (2020年7月14日 2時) (レス) id: ebbf33f874 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - 花束さん» ありがとうございます！そう言っていただけると励みになります！頑張ります！ (2020年4月24日 12時) (レス) id: 34cc67c93b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月乃 | 作成日時：2019年10月6日 18時
