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衝動的に ページ2

「今日は、楽しかったよ。こんな遅くまで付き合ってくれてありがとう。」

「いえいえ!こちらこそ、ご馳走さまでした!」

降谷さんはわざわざ家まで送ってくれた。なんでかは知らないが、今日は機嫌が良かったようで食事の間も終始笑顔だった。

「じゃあ鳴海、明日ちゃんと梓さんに謝るんだぞ。彼女、本当に心配していたから。」

「はい、そうします……。明日からは気持ち切り替えていきますね!」

「……うん、君は笑っている方がしっくりくるな。」

心配をかけてしまった降谷さんに、せめてこれ以上はと思って自分を奮い立たせていたら、彼が微笑んで呟くように言った。私は、こんな風に優しく笑う彼にどこか安心感を覚えた。と同時に、自分でもよくわからない感情にも襲われてしまって。

「あ、え、えっと、もう、降りますね!おやすみなさい!」

「……ああ、おやすみ。」

いそいそと車を降りたが、どうしても一つ伝えておきたくなってもう一度扉を開けた。

「どうした?忘れ物なら……」

「そ、そうじゃないんですけど、その、……降谷さんも笑っていてください!その方が絶対いいですから!」

失礼します!と急いで戸を閉めて、自分の部屋に戻った。
冷静になればなるほど、どうしてあれを言う為に車に戻ったのかわからなかった。いや、何言ってんだ私!上司に向かってだよ!

さっきのことを思い出せば思い出すほど、同時に降谷さんの笑顔が浮かんで。車を出る直前、降谷さんが顔を綻ばせていたように見えたのが気のせいじゃなければいいなぁと思いながら、そのままベッドにダイブした。




翌朝、目が覚めたのは午前4時頃。……あー、着替えるの忘れてた。服シワになってしまったなぁ……。
とりあえずスマホ……、と思って画面を見たら、コナン君からの不在着信が4件も。何かあったんだろうか。
すると、メールボックスにコナン君からのメッセージがあることに気がついた。内容は、話があるから4日後の夜6時に新ちゃんの家に来い、というもの。

「4日後って……、あー、警視庁顔出す日だ。」

となると、仕事を早く終わらせて急いで行かなきゃだな。間に合わせないと新ちゃんに怒られるし、かといって終わらせないで行くと、風見さんに後で何か言われるだろうし……。


了解、とだけ打ったメールを渋々送信した。……絶対に後で新ちゃんに、ぎゅーってさせてもらおう。

嫌な予感→←私が知っている降谷さん



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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (4月27日 22時) (レス) id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - 続き書いて (2021年11月11日 19時) (レス) @page30 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
焼きプリン - とても面白くて今日一気見しました!!!続きがとても気になります!楽しみにしてます。頑張ってください! (2021年3月25日 20時) (レス) id: ecb566eb91 (このIDを非表示/違反報告)
す だ(プロフ) - 頑張ってください!たのしみにしてます (2020年7月14日 2時) (レス) id: ebbf33f874 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - 花束さん» ありがとうございます!そう言っていただけると励みになります!頑張ります! (2020年4月24日 12時) (レス) id: 34cc67c93b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月乃 | 作成日時:2019年10月6日 18時

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