赤井の要求 ページ5
「……君の質問には答えた。さあ、今度は俺の番だ。」
「な、なんですか……。」
彼は手を組み直し、口を開く。さっきから気になってたけど、その偉そうな態度、どうにかならないものか……。
「単刀直入に言う、……君、俺と手を組む気はないか？」
「……は？何言って……」
驚いている私を無視して、淡々と話を進める赤井秀一。彼の口ぶりは、まるで私がその提案を受け入れる前提だった。私、いいなんて一言も言ってない。
「とにかく、身動きをとれない俺に君が得た情報を全て渡してほしい。その代わりと言ってはなんだが、……俺が命に代えても君を守ると約束しよう。」
彼は考えが追いついていないのをいいことに、ふわりと私の右手を取りその手の甲にキスを落とした。どこか、その姿には既視感があって。まあ、多分ハニトラの練習の時の降谷さんだろうけど。
「や、やめてください！私は貴方に守られるつもりはありませんから！」
慌てて手を振り払い、逃げるように立ち上がった。いや、なんだこいつ。私にハニトラでも仕掛けてるつもりなんだろうか。
「……やはり、俺は随分と嫌われているようだな。」
「当然です！いくら公安の情報が欲しいからって、こんなやり方……」
「そうか。君はこういったものは苦手だったか。」
彼は一瞬だけ纏っていた紳士のような雰囲気を消し、またソファーへと戻った。
「……では、俺にも考えがある。」
すると、彼はテーブルの上に、おそらく隠し撮りであろう写真を何枚か置いた。要するに、私のことは見張っているということか。逃げ場はない、それを伝えるための写真たちだ。
「……私のこと、大好きじゃないですか。」
「そうだな、確かに君のその挑発的な性格は可愛らしいと思うがな。」
と笑いながら言うも、その言葉にはトゲがあって。ある意味嫌味にも聞こえると思った。
「……バカ言わないでください。私を利用して、情報を得たいだけでしょう？そんなのお断りです。」
赤井を出来るだけ突き放すように言った。なぜかわからないが、隙を見せたら取り込まれるような気がしたから、早く彼から離れようと思った。
「……そうか。でも、こちらも俺のことを知られた以上、タダで帰す訳にはいかないのでな。」
私が帰ろうとドアに手をかけたところで、その上に手を重ねられた。驚いて警戒するも時遅く、手首を掴まれてしまった。
降谷さんといい赤井といい、どうしてイケメンは壁ドンで相手を追い詰めるのだろう。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか？ (2023年4月27日 22時) (
レス) id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - 続き書いて (2021年11月11日 19時) (レス) @page30 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
焼きプリン - とても面白くて今日一気見しました!!!続きがとても気になります！楽しみにしてます。頑張ってください！ (2021年3月25日 20時) (レス) id: ecb566eb91 (このIDを非表示/違反報告)
す だ(プロフ) - 頑張ってください！たのしみにしてます (2020年7月14日 2時) (レス) id: ebbf33f874 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - 花束さん» ありがとうございます！そう言っていただけると励みになります！頑張ります！ (2020年4月24日 12時) (レス) id: 34cc67c93b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月乃 | 作成日時：2019年10月6日 18時
