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スマホを持って行ったから、10分くらいは帰ってこないだろう


この間に松村くんに連絡返しとこ



呼び出し音が2回なったところで通話が開始する





『あ、松村くんごめんね電話出れなくね』



〈ぜんぜん大丈夫!掛け直してくれてありがと〉



『なんか用だったかなって』



〈あ、そう!来月から俺さ、映画クランクインするじゃない?


それで俺めちゃくちゃ緊張しちゃってさ


Aに現場ついてほしいなって、上の人にお願いしてみたのよ〉




お?私の知らないところで話が進んでるやつだなこれは



〈それでね、上の人はついてもらおうかって言ってくれてるんだけどAに確認するの忘れてたと思って〉


…いいかな?なんて少し甘えた声色をする松村くん



上の人にまで交渉が済んでるなら私は断る理由はない



『いいに決まってるよ笑 いいもなにも、私が決めれることじゃないけど笑 偉い人に交渉してくれたんだもんね?』



それに、1人のタレントさんの映画の現場に同行させてもらえるなんてとても嬉しいことだ


〈わ!よかったぁ… 俺が勝手に突っ走ってしちゃったことだったから嫌がられたらどうしようかと〉



『素敵なお仕事の現場に同行させてもらえるのに、嫌がるわけないよ笑』


〈ほんとよかった!もう俺すでに緊張で潰れそうだったから、Aがいるならまだ頑張れるよ〉



だぁくんでもわたしでも、同じマネージャーなんら変わりはないだろうけど


担当してるタレントさんにそう言ってもらえるのはとっても嬉しい



上機嫌な松村くんのトークは止まらなくて、色々話してるうちに樹がタバコから帰ってきた



電話してることに気づいたのか静かに隣に座って携帯を見ている

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作者名:gaga | 作成日時:2023年12月14日 16時

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