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相変わらず色気のない質素な部屋に樹を招く
わたしはお昼のラーメンで気持ち悪くて何も食べないけど樹はどうなんだろう
『樹なんか食べんの?うちなにもないよ』
「Aが食わないならいいわ、腹減ってねぇし」
こんな食生活をしているから樹の必要な脂肪が減っていくばかりなんだ
「きょもとのご飯どうだった?」
『えーなんもないよ、ただただ空気が終わってた』
「なんもなかったはないっしょ」
「だって、きょものこと好きなんだろ?」
って爆弾発言
『ばっ、顔がね?顔がめちゃくちゃ好きなだけ』
正直、SixTONESさんのことは全然知らなかったけど京本大我さんだけは知ってた
なぜなら顔が好みだから
樹と出会って間もないころにメンバーとの写真を見せてもらったことがある、その時に度肝を抜いたのが京本さん
ねぇ樹くんこの人なんていうの、って質問をして
京本くん?お前には無理だろ。せめて俺にしとけ?って返ってきたので殴ったのを覚えてる
まあ樹の人脈を使うことだけはしたくないし樹もさせてくれないだろうからそれから京本くんについて思い出すことはなかった
なかったんだけど、こんな状況になってしまって
京本さんは私のこと嫌ってるから関わることもないだろうと思っていたのに、担当任された挙句その初日にご飯まで行った
色気もクソもないラーメン屋だったけど
「そんなこと言って〜、好きになっちゃったんじゃないの〜?」
じゅり子、気になる!なんてぶりっ子をして目をきゅるきゅるさせる樹
『ほんと何もないって!』
『好きになる暇もないくらいめちゃくちゃ怖かったんだから』
「昨日の今日だしな〜、警戒心強いのよ、あの子」
なんてオカマが抜けない樹におつまみ用に作った軽食を出す
「お、さんきゅ!」
『樹がミイラになったら困るからね』
「俺はきょもより北斗が意外だったな〜」
『松村くん?』
「あいつまじで人見知りなんだよ。俺らにだってしばらく心開かなかったし」
へ〜、気さくそうに見えるのに
だけど確かに少し陰な部分は感じてた
「デビューしたし、変わろうとしてんのかね」
「まぁAが楽しく仕事できそうでよかった」
キャラじゃないことを言う樹だけど
昨日も気にかけてくれたように心配してくれるっぽい
ありがとうって返すとなんか変な空気になりそうでやめた
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作者名:gaga | 作成日時:2023年12月14日 16時