【歌い手】年上彼女にスポットライトを。【大型コラボ】 (ページ2)

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【志麻】あーる20のお約束/星結ページ2

＊side Shima

「なぁなぁA、どっか行こー」
「やだよ。志麻くん身バレするじゃん」
「じゃあ一緒にゲームしよ」
「私ゲーム苦手」
「ならAは何したいん？」
「とりあえず仕事行きたいかな」

そりゃあこうなる。
俺とAの間には4年の年月が流れていて、何を言っても何をしても軽くあしらわれて終わり、それがパターン化されている。

月曜日の朝ってものは思っていたより殺風景で、今日は仕事があるから、なんて昨晩は12時に寝るし、朝になったらなったで忙しく支度に追われて俺なんか眼中にもない。
まだ俺が目をこすっている間にAはスーツを着て、会社に行く。

会社にはセンラくんがいて、俺の知らない会話をする。
最近のAの話題にはよくセンラくんが登場してくる。

途端に何もしていない自分が酷く時間を無駄にしているような気がしてきた。
Aの為に時間は割けるといっても、Aのいる夜の時間帯は俺の仕事時間とぴったりだ。

何にしろ時間がない。
それを言い訳にしてAは触れさせてくれないから欲求不満とまではいかないがそれなりに溜まっているものはある。色々と。
そんなこんな毎日は普遍的な代わりに安寧を齎してくれる。
安心してAの帰りを待っていられる。

と、思っていた。

夜。
実況予定の新作ゲームを取り出して、パソコンの横に準備していると、玄関に備え付けてあるチャイムが鳴った。
Aであれば合鍵で入ってくるはずだし、うらさんや坂田はチャイムはあんまり鳴らさない。
可能性があるとすれば宅配便かセンラくんで、そんなことを考えながらドアを開けた先にはスーツのリーマンの姿。

そして背負われたA。
Aの寝息。
紅潮した頰。
どこからどう見ても、酔ったAをセンラくんが送ってきてくれた体だった。