第1音楽室には幽霊がでるらしい。［2］ (ページ3)

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2.1人でなんとかできそうな気もするページ3

「おや、君は...」

「僕が見えているね？」

青緑色の髪を揺らして振り向いた彼は、
酷く整った顔をしていた。

じっとりとわたしを捉える瞳からは
あまり邪気を感じることは無かった。

「...見えてますよ」
私がそう答えると、

やっぱりね、と微笑んだ。

思わず見惚れそうになるが、要件を伝えなければ。
言い出そうとすると

「...何か用でもあるのかい？」
と尋ねられてしまった。

あー...絶対こいつわかってるなあ
と思いつつも

「この学校であなたについての噂が広まっているんです。
どうにか去ってくれませんか。」と頼んだ。

すると彼は、「うーん、困ったな」と首を傾げた。

「もともと僕がいた場所にほかの人がすみ憑いてしまってね。」

人？

「実は僕も困っているんだよ、どうにかならないかな。」

逆に頼まれるというよく分からないことになった。

「...そこを片付ければここから去ってくれる...って事ですか？」

「...たぶん、そういうことになるね。」

多分というのに引っかかるが...
恐らくそれ以外に方法はないだろう。

「はぁ...仕方ない、その依頼受けますよ」

霊能者と幽霊の奇妙な契約が成立した。