兄妹なんです。

嫌気が指す ページ11

んん…



今何時だ？



時計に目をやる。


だが、生憎電気が着いてなく、真っ暗だ。


仕方がなく、スマホを手で探って時刻を確認する。



4:21



…そんなに寝てたの！？



ヤバい。お風呂にはいらなきゃ。



お腹は全く空いていないので、下に下りて脱衣所へ行く。



服を脱いでいる時、ふと左腕に目がいった。


昨日私が雑に巻いた包帯からは血が少し滲んでいて、いじられた形跡はなかった。



今が冬であることに本当に感謝する。


おかげで長袖をきてるため、ばれにくい。



シャワーの水が手首に触れてものすごい激痛がはしった。



痛った…



これ、部活大丈夫かな？



なるべく、手首に水をあてないように、急いでシャワーを済ませる。



ふぅ…


今は…


5:34


まだ、時間に余裕があるので、パジャマをもう一度着て、丁寧に髪の毛を乾かす。




よし。


ドライヤーを止めて、後片付けをしていると、ななにぃが入ってきた。



「あれ？A？今お風呂入ったの？」


『あぁ、うん。シャワーだけだけどね』


ななにぃの寝起き見るのめずらしいな。

いつもは私達より早く起きてくれてるから。


「昨日、すっごいぐっすり寝てたよ。ころちゃんが起こしてもダメだったんだもん」


『あはは、疲れちゃってて』


「あまり、無理しないでね」



ななにぃは優しい。


『ありがとう！』


だから、嘘を吐いてる私の心を痛くする。



取り繕ってる自分に嫌気が指してくる。

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