胸やけするほどの愛を君に (ページ9)

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・水仙の花畑ページ9

【A】

公園には大人も子供も遊べるアスレチックのコーナーや風車のある芝生の広場、水仙の花畑、コスモス畑もあるようだ。

子連れのお母さんや老夫婦と時々すれ違いながら、最初に入ったのは森の中にある水仙の花畑だった。

木の間一面に咲く、水仙たちは木漏れ日がところどころ当たって、キラキラと輝いている。

水仙に見とれていると横から視線を感じた。

多分ジョンハンこっちみてる。

どうしよ、見られてると意識しちゃって動けないんだけど

気づいてないふりをして、そのまま水仙を見つめるが、意識はジョンハンの方ばかりに向いてし待っていた。

もう水仙どころではない。

そっちを向いてどんな顔してるかみたいけど、顔を動かせない。

突然、耳をつままれた。

「ひゃあっ！」

勢いよくジョンハンの方を見るといつものいたずら顔の彼と目が合った。

JH「A、俺がみてるの気づいてたでしょ」

え、なんで知って…

JH「わかりやすすぎ。耳もまた真っ赤になってますよ」

ジョンハンはAの耳に手を伸ばした。

彼の手が耳に触れて、ますます耳に熱が集まる。

JH「あ、ここほくろある。」

耳に優しく触れる指に、心臓が壊れそうなくらい脈打ってる。

「…くすぐったい」

ようやく絞り出したのはそんな言葉だった。

ああ、もっとかわいい言葉が言えたら。

JH「ごめん、ごめん」

ジョンハンは笑って手を離した。

その笑顔に胸がキュッと締め付けられた。