・5つ目のプレゼント ページ30
【JH】
ソファーに座ったまま体を向き合わせると、二人の視線が絡まる。
二人とも黙り、部屋が静かになった。
妙な緊張感にジョンハンは、緊張して自分の手を握りしめる。
彼女の手が伸びてきて頬に触れ、少し肩がビクッと反応してしまう。
この空気感に耐えられず、ジョンハンが顔を逸らすとすぐに顔を戻された。
「こっち向いて？」
自分はこんなにドキドキしているのに、Aは余裕そうな表情をしている。
いつもは耳を真っ赤にさせて照れるくせに、今は変にかっこいい。
これじゃ完全にいつもと逆だ。
唇をそっと親指で撫でられると、ただでさえドキドキしているのに、心拍数が上がる。
もう心臓壊れそう...
Aの顔が近づいてきて、ジョンハンは固まるしかなかった。
彼女の瞳が自分の唇を見ている。
その少し伏せた目が色っぽくて、目が離せない。
すんでのところでAの目とジョンハンの目が合い、顔が一気に離れた。
JH「え…」
「そんな見ないでよ。緊張するから」
そう言っておでこを指でツンと突かれる。
その言葉に全身に入っていた力が一気に抜けた.....のも、つかの間、目を優しく覆われた。
唇に柔らかい感触がきて、ジョンハンはまた固まるしかなかった。
「誕生日おめでとう」
手が離され、視界が開けると、優しく笑っているAが目に入る。
まだ心臓はドクンドクンと音を立てていた。
JH「もう、なんでそんなイケメンなの…」
今度こそ全身の力が抜け、ジョンハンはソファーの背もたれに寄りかかる。
主導権を握ったAはこうもかっこよくなるのか。
いや、以前から何かと男前な対応をしているAは見たことがあった。
そこも含めてAのことが好きになったのだ。
でも当分はいつもの照れ屋なAでいいな。
きょとんとした表情のAにジョンハンは控えめに笑みを返した。
続く (更新停止中)
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作者名：tanaka | 作成日時：2022年11月5日 2時
