・４つ目のプレゼント ページ27
【JH】
JH「ごちそうさま」
その言葉が合図のように、Aは立ち上がり、作業机の引き出しを開け、何かを取り出した。
手を後ろにしたまま近づいて「はい」と差し出された名前の手には封筒があった。
「４つ目のプレゼント」
はにかむAの手から封筒を受け取った。
手紙だ。
”ジョンハンへ”と書かれた封筒に心拍数が上がってきた。
封を開けようとするとその手を止められた。
「帰ったら読んで！今はだめ！」
JH「えー！なんでよ！今読みたい！」
わざと不機嫌そうな声で言うと、手から封筒を抜き取られてしまった。
「じゃあ帰るときにまた渡すから！」
JH「今がいい！」
立ち上がって手紙を取ろうとする。
Aは手紙を渡すまいとジョンハンから離れた。
JH「逃げないでよ」
「だって渡したら読んじゃうじゃん」
JH「もう俺のものだもん」
そんなやりとりをしながら、リビングで鬼ごっこが始まった。
JH「捕まえた！」
そう言ってジョンハンは勢いよくAに抱きついた。
「「うわ！」」
そのままバランスを崩して二人でソファーに倒れ込んでしまった。
Aを押し倒したような体制になり、仰向けになったAと目が合う。
心臓がドクンと跳ねて、顔に熱が集まる。
JH「 っごめん、」
慌てて体を起こしてソファーに座った。
「、大丈夫」
Aも起き上がり、髪を手ぐしで整える。
ジョンハンは熱くなった顔を覚ますように手の甲を頬に押し当てた。
ふとAの手にある手紙が目に入り、素早く抜き取った。
「あ！」
Aが取ろうとしたが、なんとかかわして、中身を取り出す。
阻止しようとしていたAだったが、手紙を読み始めると諦めたのか、ソファーの上で足を抱えて下を向いてしまった。
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作者名：tanaka | 作成日時：2022年11月5日 2時
