・会いたかった ページ18
【JH】
ダメもとでお泊まりの提案をしたら、意外にもすんなりOKしてくれたA。
ジョンハンは急いで荷物をまとめた。
Aの部屋の前にいき、いつものようにインターホンを押す。
「はい」
JH「来たよー」
「今行く」
いつものやりとりをした後、ドアが開いた。
「いらっしゃい」
JH「お邪魔します」
靴を脱いでからすぐ彼女を引き寄せて、抱きしめる。
「わ…」
ギュッと抱きしめるとAの優しい匂いがした。
この匂い好きだな…安心する。
もう一度ギューッとしてから体を離す。
「なんかあった？」
心配そうな顔をして聞いてくる。
JH「え、なんもないけど？」
思い当たる節がなくてジョンハンが首をかしげた。
「お泊まりなんて急に言うからなんかあったのかと思った」
「よかった」そう言ってホッとしたように微笑む彼女。
JH「ただ、俺が早く会いたかっただけだから」
そう言うと少しびっくりした顔をしたあと、Aは俯いてしまった。
あ、照れてる。かわいいなあ。
Aの姿に自然と頬が緩んでしまう。
「ん、私も会いたかった…」
そう言って、Aが抱きついてきた。
ピッタリとジョンハンの体に抱きついているAに心臓がおかしくなりそうだ。
Aは最近少しずつ甘えてくるようになったと思う。
恋人として前に進めている気がして嬉しい。
クールなAも、照れちゃうAも、もちろん好きだけど。
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Aは相当仕事が厳しいのか、すぐに仕事を始めた。
ジョンハンも作業をしようと思い、日本語のワークブックを持ってきた。
人と一緒に勉強しているからか、いつになく集中できる。
キリのいいところまで、解き終わり、ふとデスクに向かう名前の後ろ姿に目をやった。
頬杖をつき、後ろからじっとAを観察してみる。
ペンで頭をかいたり、貧乏ゆすりしたり、と思ったらピタッと止まって動かなくなったり。
見ているだけで面白い。
俺もがんばろ。
頑張っているAの姿に身が引き締まり、ジョンハンは勉強を再開した。
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作者名：tanaka | 作成日時：2022年11月5日 2時
