空白の2年間 (ページ11)

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貴方side ページ11

帰り際別れてから家までは5分ほど。

途中には聡くんと仲良しの健の家がある。
健は家の前で珍しくサッカーの練習をしていた。

私に気付けばすぐに駆け寄ってくる

「おう、久しぶりだな。」

「自主練なんて珍しいじゃん、ヘタレのくせに。」

「うっせえな、たまにはしたくなる時もあんの。」

相変わらず無愛想な健に少し睨みを利かせたつもり、だったのに。

「なあお前なんか今日凄えにこにこだぞ。」

「え？！まじ？いや、割と普通。」

「嘘つくな、何があったのか吐け」

「え、いや…聡くんと2人で帰ってきたくらい？」

その台詞を聞いた健はニヤリと笑いへえ。と言う。なんだその反応。

「うん、まあとりあえず私は帰るから。また明日ね。」

そう別れを告げればおう。とまた無愛想に返事をして直ぐに練習に戻る。

背を向けて家へと向かうもやっぱり顔はにこにこしちゃうし、なんだか暑い。

今日の私は変だとすごく思う。