月下美人 (ページ6)

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ソウの自由さに振り回されているのは、私だけじゃ無いらしい。

置いてかれた組はみんなどうしていいか分からず、
とりあえず自己紹介でもしようかと思っていると、
辿々しい日本語が聞こえてきた。

TY『レイ、さん？ですよね。
僕はリーダーの、テヨンです』

イ・テヨン
NCT127を含むNCT全体のリーダー。
そのイメージが強かった私は、こんな可愛らしい、
不安気な瞳で手を差し出してくる人だとは思わなかった。

自分がリーダーだからって真っ先に声をかけてくれたんだろうけど、ソウから聞く限り人見知りだという。

なのに慣れない日本語まで使ってくれるなんて…

単純に、人が良すぎる。

「新藤レイです。
あと韓国語話せるので、大丈夫ですよ」

挨拶代わりに差し出された手を握り返すと、さっきまでの様子からいっぺん、子供みたいな緩い表情になった。

この人は、他のメンバーみたいに逆に警戒心を持った方がいい気もする。

多分ソウの事を崇拝してる(本人談)から、
彼が連れてきた私は信用出来るって思ってるタイプの人間だ。

YT「テヨンイ頑張ったやん。
俺は中本悠太。同じ日本人やし、気軽に声かけてな」

TL「テイルです。一応最年長やってます」

JY「僕はジャニ。よろしくね」

MK「マークです！本当に、びっくりしたけど、よろしくお願いします」

テヨンさんを皮切りに、次々と挨拶してくれるメンバーの皆さん。

その中でも、やっぱり疑いの目を向けてくるのは、
奏が言った通りのメンバーだった。