月下美人 (ページ42)

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「あれレイの家がコラボしてるブランドの撮影だから、ちゃんとした仕事だぞ」

YT「ソウヒョン、レイって何者なん？
ブランド持つような人が、何で韓国で家政婦しとるん？」

ユタヒョンも状況が理解できていないのか、ひたすらソウヒョンに質問している。

本当は本人に聞いた方がいいんだろうけど、ここでお預けを食らうと、気になりすぎて自分の撮影に支障が出そうだ。

ソウ「もうすぐ嫌でも知ると思うから、
これ以上は言えないな」

ヘラ「性格ひん曲がってるわね」

ソウ「そんな人と付き合ってるのは誰ですか？」

MK「ヒョン達！探したよ！？
そろそろ準備しないと間に合わないよ！」

肝心なことは言わずにいちゃつき始めるなこのバカップル。

喉まででかかった悪口を、呼びに来たマークの一言がギリギリのところで止めてくれた。

ヘラ「ごめんね。すぐメイクするから」

本来の目的を忘れていた僕達は、慌てて楽屋に戻る。

その途中でユタヒョンが、
今日の夜レイに話を聞こうって、
僕だけに聞こえる声で呟いた。

もちろん、このあやふやなままにはしたくない。

したくなかったのに、

この日以降、しばらくレイが僕達の前に姿を表すことは無かった。