月下美人 (ページ30)

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10階のワンちゃんページ30

JW「ねえねえ。ヌナってお嬢様なの？」

「…は？」

普段通り掃除機をかけていると、ジョンウさんが背後からくっついてきた。

自分でワンちゃんとか言っちゃうくらい誰とでも距離が近いから、この状況に違和感は感じなくなったんだけど、今回の問題は発言の中身だ。

JW「ヌナの家政婦としての仕事は完璧なんだけど、
逆に完璧すぎて近くにそういう人が居たのを見てたのかなって」

…犬の嗅覚恐るべし。
仕事を褒めて貰えるのは嬉しいけど、この手際が身についたのは、家の家政婦さんがしていたことを真似しているからだ。

JW「それでソウヒョンに聞いてみたら、
あいつ生粋のお嬢様だぞって言ってて！」

あの野郎。
別に隠していた訳じゃないけど、わざわざ言う必要も無かったのに。

完全にジョンウさんは、もっと詳しく教えてってモードに入ってしまっている。

幻覚なのか、尻尾が見えてきたもん。

JW「そんなお嬢様なヌナが、韓国に来て家政婦やってるってどんな理由なの？」

「それは内緒です」