天てれ小説！ (ページ9)

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わかってナイ！③ ページ9

｢拓巳、ちょっと来て。｣

｢ん？どうしたんだよ～｣

…これは怒ってるよな、絶対。

なんかしたっけ？

｢…私の事好き？｣

｢何言ってんの、当たり前じゃん！｣

｢じゃあ！…なんで他の女の子とあんなに楽しそ
うに話すの、笑ってるの…？

私の気持ち分かってない…！｣

どうしよう…千帆の事泣かせちゃったよ…

｢ごめん…そんなつもりはなかったんだよ、

最年長になったから皆に頼ってもらえて嬉しかったんだ。

頼りになるような最年長になりたいんだ…。｣

｢…それは私も一緒だよ。

だけど、拓巳が…拓巳が遠くなってく気がするの。

いつか私の事を忘れて何処かに行っちゃうんじゃないかって、

怖くなる。｣

そんな思いさせてたんだ…

僕…彼氏失格？

｢…ごめん、そういう風に思ってると思わなかった。

彼氏失格かな…？｣

千帆と別れたくない、でも…

…――どっちが千帆の為になる？

｢ばかっ！私は拓巳じゃないとダメなの。

拓巳は彼氏失格じゃない、私の彼氏なの！｣

千帆…

千帆がそう言うなら…

｢……これからはもっと千帆に話し掛ける、一緒にいる。

…改めてよろしく！｣

千帆の事、何も分かってなかったな…。

まあでも新年度だし、気持ち入れ替えて頑張るか！

｢千帆、結構聞こえてたよ～｣

まさか皆聞いてたとか…

｢A！？じゃあ皆も…？｣

｢ばっちり聞いたわよ。｣

うげっ…

｢羅夢！？…ま、いっか！｣

千帆がその気なら…

｢皆、これからよろしくなっ！｣

千帆の手を握ってそう言う。

…次は気持ちを分かってないなんて言わせない。