天てれ小説！ (ページ16)

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君の笑顔【裕太×樹里亜】2008 ページ16

樹里亜side

もうすぐ卒業か…。

来年もてれび戦士やりたかった、もっと皆といたかった。

「どうして…？」

収録が終わってからずーっと楽屋にいる。

卒業なんて考えたくない…。

「私が面白くないから？いらないって事なの…？」

自分が言ったことなのにとても苦しくなった。

なんでてれび戦士になれたの？面白くないなら、いらないなら、最初から…！

「それは…いやっ…！」

気付いたら泣いていた。

誰か来たらどうしよう、年下のてれび戦士もいるのに…。

「っあれ…？」

息がしにくい…なんで…！？

「誰か…っ！」

頭が真っ白になる。苦しい。誰か…。

裕太side

携帯忘れたから楽屋に取りに来たんだけどなんか楽屋から声してない？

「誰かいるのー？」

「や、だ…っ誰か…！」

樹里亜？なんでここに？

「開けるよー？」

ドアを開けると樹里亜が床に蹲ってた。

過呼吸…？とりあえず背中を擦る。

「大丈夫？」

「っ…裕太くん、なんで…？」

樹里亜は汗を掻いていて、とても苦しそうだった。

「たまたまだよ。息できる？深呼吸しよ？」

「けほっ…う、うん…っ」

しばらく樹里亜と深呼吸をしていた。

樹里亜の呼吸もほとんど正常に戻ってきた。

今は壁に寄り掛かってぐったりとしている。

「樹里亜…水飲める？」

「うん。ごめんなさい…」

「なんで謝るの？樹里亜は悪くないでしょ？」

樹里亜は悔しそうな表情をしていた。

｢卒業するのが嫌なの…。皆ともっと居たかったのに…

もっとてれび戦士で居たかったのに…。

私が面白くないから卒業なの…？｣

樹里亜…。

｢樹里亜が面白くないから卒業する訳じゃないよ、

夢が見つかったと判断されたら卒業なんだ。

それに会えなくなる訳じゃない。また会えばいいんだよ！｣

｢そっか…会えばいいのか。｣

樹里亜の悲しむ顔は見たくないしね。

｢樹里亜、僕と付き合ってくれない？｣

｢もちろん。…ありがとう。｣

樹里亜のとびっきりの笑顔。

僕だけに頂戴？