先生(Purple) ページ3
.
クラスの男子に「馬!馬!」って呼ばれて「ウキャキャキャ」笑ってるあの人は私の担任であり、私の好きな人。
そんな光景を遠くで見つめてると、私の視線に気づいたのかこっち見てニコってしてくれる先生。恥ずかしくてすぐ目逸らしちゃった。
そんな先生は全然馬じゃなくてただの魅力的な男の人にしか見えません。
でも、私は引っ込み思案だから河合先生とは二者面談とかでしかちゃんと話したことがない。
だから、見てるだけでいいんだ〜 なんてそう思ってる。
祥「A〜!一緒に帰るぞ〜!早くしないとおいてくからな〜!!!!」
あ「ちょっと待ってよば〜か!!!」
このうるさいやつは幼なじみの祥太。
幼なじみが言うのもなんだけど顔も性格もよくて… これは確実に…モテる。ほんとにムカつく。
でも、気軽に話せるのはこいつだけだし。なんでも言えちゃうのもこいつだけ。
そんな祥太の所に急いで行こうとして教室を出ようとした瞬間。誰かに手首を掴まれた。
振り向くと、それは河合先生だった。
いつの間にかさっきの男子達も消え、教室には私と河合先生の1人だけとなっていた。
勇気を振り絞って
あ「先生…?」
そう言ってみた。
河「Aさん…ちょっといいかな?」
私は頷き、先生は教室のドアを閉めた。
密室の中に好きな人と2人…
自分の心拍数がどんどん上がっていくのが分かった。
あ「先生、あの…!
河「お前はさ、戸塚のことが好きなの?」
あ「え???」
河「あ、いや、何でもない、いきなり引き止めて悪かったな、やっぱ何でもないわ。帰っていいぞ。」
先生。それって嫉妬なの?
先生が教室から出ようとするから私は勇気を振り絞って大きな声を出してみた。
あ「あの!先生!!!」
あ「わ、わたしは…!!!
河合先生のことが好きなんですっっ!」
あっ…言っちゃった…。
しばらく沈黙が続いたから私は耐えきれなくなって教室を出ていこうとした。
その瞬間。河合先生は私の腕をさっきよりも強く引っ張り、私を抱きしめた。
河「戸塚のところになんて行くな。俺だけを見てろ。俺もお前のことが好きだ。」
そんな先生の言葉にうなずくと、先生はウキャキャキャって笑った。
.
9人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mana | 作成日時:2017年4月8日 3時