距離感約500km (ページ41)

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Happy Birthday ページ41

大きな、何かが弾ける音と共に

目の前に現れたのは

ろうそくの刺さったケーキを持った

多田さんだった

多「Aっ！……Happy Birthday！」

多「27歳、おめでとう…」

電気がついて辺りが明るくなる

『………。』

何で、この人は

多「…え？…ちょっ…A？」

こんなことを平気でしちゃうんだろ

多「何で……泣いてるん？」

『うぅ…多田さっ……』

思わず多田さんの腕の中に飛び込む

多「え？…これ…どうしたらいいん？」

河「知らん。頑張れ」

皆「おめでとう。A」

おめでとう、と口々にみんなが言ってくれる

多「A、急で驚かしちゃったよな？ごめんな？」

よしよしと頭を撫でられる

『やっ…ちがっ、……くて…』

多「え？何て…」

『…嬉しくてっ…泣いちゃってるんですっ』

今まで、地味な学生時代を過ごしてきた

友達もろくにいなかったし

誕生日はいつも家族とお祝いするだけ

それでも十分幸せだけど…

『サプライズなんて初めてで、幸せすぎてっ…死にそう！』

多「ははっw…何やねんそれ。嬉しすぎるわ」

そう言って無邪気に笑う

それを見て、心が核心をついた

あぁ、私いま……

多田さんに恋してる

、