キラキラどろどろ ページ19
多田さんは
先生みたいに
驚いた顔をして
困った顔をして
そして微笑んで
私を優しくベッドに押し倒した
多「…ほんまにええの?」
コクンとうなずくと
耳や、首にキスをおとして
ブラウスのボタンを1つずつ
馴れた手付きで外していく
薄暗い部屋の中で
ふと目が合うと
少し深めのキスをした
『…ハァ……ん、…んん…』
このまま
雰囲気に流されていけば
私のこの
キラキラどろどろしたものも全部
消してくれるのだろうか
まあ、
もういいや
どうでもいい
そう思ったとき
優しい香りに包まれた
温めたミルクみたいな
今までにない優しい香り
それは、白先生の替わりでも、何でもない
多田さんだった
今、私の前にいるのは多田さんなんだ
多「ごめん。出来へん……」
多「俺は、両想いになってからがいい…」
あ……
私は何をやってるんだ
先輩をこんな姿にさせて
多田さんを傷つけて…
『…ごめんなさい……ごめんなさい…私……』
泣きながら謝る
『…多田さんの、気持ち……知ってたのに…』
多「…うん。もうええから…泣かんといてや…な?」
指で涙をぬぐってくれる
多「なぁ、変わりに明日…俺に付き合ってくれへん?」
この時
私の中で何かが崩れて
大きく変わる音がした
、
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作者名:このこ | 作成日時:2020年7月23日 17時