snow pink

１４紫 ページ14

紫



『ぶっ！あはははははっ、マジか？！』



照との個別ライン。

普段は打ち合わせ用だけど、たまにこういう使い方もしてる。

そこに送られてきた内容に思わず声を出して笑ってしまった。

レッスンが終わりそろそろ帰ろうと支度をしていた中、ほかのメンバーからの注目を浴びてしまった。



『あ、ごめん、友達』



メンバーのグループラインに佐久間が薬を飲んで就寝したことは連絡が入っていたから誤魔化す。

年下３人は特に気にする様子もなく帰り支度を再開、ほどなくして「おつかれさまー」と帰っていった。

しかしそこはさすがゆり組。

意味ありげな視線が寄越されたので、これまた意味ありげに視線を返す。

すると翔太が駆け寄ってきた。



『なになになに？』



面白そうなことには結構食いつくうちの三男坊が目をキラキラさせて聞いてくる。



『佐久間？』



ロイヤルな声ながらこちらもなんだか楽しそう。



『どっちかっつうと阿部ちゃん』

『なんだ、また添い寝？』

『それはもう恒例じゃない』

『うん。でも、だけじゃなかったって照から』

『え？なに？気になる！』

『添い寝だけじゃないなら、って考えるとあれかな？』



さすが国王するどい！



『あとで写メっといてって言っとかないと』



俺は照にラインを送る。

すると秒で返された。



《 ぜってぇ撮る 》



『なんだよ、２人で楽しむなよ』

『やっぱりそうなの？』



ゆり組の言葉に俺はコクコクというより、ガクンガクンと頷いた。


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