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守るよ ページ25

実弥side

煉獄と胡蝶の墓参りの後、ふと匡近を思い出した。

ここの墓地には、匡近とその弟の墓がある。Aを紹介しておきたいと思った

「もう1つ、墓参りしてェとこがあんだァ」

そう言うと、不思議そうに振り返る

A「誰の、ですか?」

一瞬どう言えば良いかわからなかった。
匡近は俺にとっての……兄?親友?

いや、兄弟子、か。

「……俺の兄弟子だァ」

A「へぇ…仲良かったんですか?実弥さんって“仲間なんていらねェ!”とか言ってそうですけど」

「チッ……仲は良かったと思うぞォ」

仲間なんて、と思ってたことが当たりすぎて少し腹が立つ。俺のことはお見通しってかァ

A「じゃあその兄弟子さん、よっぽど実弥さんと仲良くなりたかったんですね。絶対大変でしたよ」

どれだけ俺が酷いことを言っても付き纏って話しかけてきたことを思い出す

「……頑固だったしなァ」

A「えぇ?ふふっ、それって炭治郎くんにそっくり」

「ハァ?」

匡近とあの坊主が似てるゥ?何処がだよ、何処も似てねェだろ

A「だってそうでしょ。頑固で実弥さんと仲良くなりたがってるって、完璧に炭治郎くんじゃん」

ツボに入ったのか、Aは大笑いし始めた。堪えきれてねェぞ。ンなに面白かったか?

A「ふふふっ、実弥さんは善人に好かれるんですね…その顔で。ふ、ふふっ」

「るっせェ、笑うなァ」

この顔は元からだァ。てかなんだよ、善人に好かれるって。Aの小さい頭をかなり弱い力で叩く

A「ごめんなさい。でも良いことじゃないですかー」

そこまで言われると照れる。自分の顔が赤くなっていくのを感じた

「……アァもうッ!オラ行くぞォ!」

Aに赤い顔を見られないように強引に手を引く

墓に着いた。墓石の名前をAが読み上げる

A「粂野、さん?」

「粂野匡近ァ。同じ呼吸でェ俺に鬼殺隊を紹介してくれたァ」

A「粂野さんが…」

Aはしゃがめねェから立ちながら、俺は座って手を合わせる

「(匡近ァ久しぶりだなァ。この花はお前の母ちゃんだよなァ)」

匡近にいつものように話しかける

「(俺ァ隣のコイツと結婚する。あんだけ俺にモテねぇぞとか言ってやがったけどな、良い嫁さん貰ったよォ)」

「(美人だがお前には絶対、何があってもやんねェからなァ。あの世で悔しがってろォ)」

Aだけは何がなんでも絶対守る。守り通してみせる

「(また、来るからなァ)」

目を開けると優しい風が俺の頬を撫でた

湿る肩→←あの空の何処かで



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鈴音月 - ゼリーさん» やさしい゛゛゛!! (2021年6月14日 20時) (レス) id: 7ac441a921 (このIDを非表示/違反報告)
ゼリー - こちらこそお忙しい中更新してくださってありがとうございます! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 4ef789830e (このIDを非表示/違反報告)
鈴音月 - ゼリーさん» ありがとうございます(泣) (2021年5月29日 13時) (レス) id: 665296cf15 (このIDを非表示/違反報告)
ゼリー - 受験生なんですね!受験勉強頑張ってください! (2021年5月25日 21時) (レス) id: 4ef789830e (このIDを非表示/違反報告)
鈴音月 - ゼリーさん» まじですか!?!?おめでとうございます!!(気が早い)応援のお言葉もとても嬉しいです…。更新遅くてすいません。受験生なもので、ね、うん、言い訳は良くないですね。頑張ります!!! (2021年5月23日 11時) (レス) id: 665296cf15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴音月 | 作成日時:2020年12月21日 22時

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