検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:35,384 hit

実弥さんのご飯 ページ3

「え、実弥さんが…?」

実弥「オォ」

驚きすぎて固まっていると、荷物を持って台所へ行ってしまった。

え?今日実弥さんのご飯??

「それって最高じゃん…!」

急いで家の中に入ると、腕まくりをして材料を並べている実弥さんがいた。

実弥「何作ろうとしてたんかァ?」

「あ、お鍋を作ろうと思ってました」

実弥「鍋かァ」

少し考えたあと、すぐに料理を始めた。

どんな料理が出来上がるんだろう…。

──
手伝おうとするとシッシッと台所から追い払われるので、大人しく待っている。

すると、鍋を持った実弥さんが現れた。

実弥「A、出来たぞォ」

「わぁ……!」

鍋の中にはホカホカの牛鍋があった。

「あれ?私お肉買いましたっけ」

実弥「いやァ。貰いもんの牛肉があったからそれを使ったァ」

あぁなるほど。ていうか、最初から作り気満々だったんですね。

実弥「オラァ座れェ。食べるぞォ。」

「はい!」

実弥「いただきます」

「いただきます!」

早速牛肉から頂く。お肉は柔らかく脂がのってて、噛む度に甘塩っぱいタレが出てきた。

「ん〜!美味しい!美味しいですよ、実弥さん!」

実弥「そりゃァ良かった」

「私のよりも美味しいんじゃないですか?」

冗談抜きで、本当に美味しいのだ。

実弥「それはねェだろォ」

「えー?」

絶対実弥さんの方が美味しい気がする。不本意だけど。

実弥「Aの飯はいつも美味ェよ」

「へ、」

私は器用じゃないからそんな大層な料理作ってないし作れない。なんなら料理はちょっと苦手なぐらいだ。味だって、時々失敗する。
それなのに美味しいと言ってくれる。

嗚呼…好きだなぁ……

胸のキュウっとする痛みをかき消すかのように、牛鍋を口いっぱいにいれる。

実弥「オイィそんなに急いで食べると噎せちまうぞォ」

「ふぁねみふぁんのふぇいでふからね!?(実弥さんのせいですからね!?)」

実弥「何言ってんのかわかんねェけどゆっくり食べろォ」

「んむぅ……」

仕方なくゆっくり食べる。

実弥「フッ、クククッ」

「わ、笑うことないじゃないですか!」

実弥「イヤァお前がリスみてェに頬膨らますからだろォ」

「リスって……」

失礼な。元はと言えば実弥さんが急に爆弾落としていったせいですからね?

まぁいいけど。

実弥「そんな美味かったかァ?」

「はい。こっちが悔しくなるぐらいには」

実弥「ククッ……そうかァ。喜んでもらったみてェで良かったよ」

星空の下、君と共に→←2ヶ月後



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
101人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鈴音月 - ゼリーさん» やさしい゛゛゛!! (2021年6月14日 20時) (レス) id: 7ac441a921 (このIDを非表示/違反報告)
ゼリー - こちらこそお忙しい中更新してくださってありがとうございます! (2021年5月31日 17時) (レス) id: 4ef789830e (このIDを非表示/違反報告)
鈴音月 - ゼリーさん» ありがとうございます(泣) (2021年5月29日 13時) (レス) id: 665296cf15 (このIDを非表示/違反報告)
ゼリー - 受験生なんですね!受験勉強頑張ってください! (2021年5月25日 21時) (レス) id: 4ef789830e (このIDを非表示/違反報告)
鈴音月 - ゼリーさん» まじですか!?!?おめでとうございます!!(気が早い)応援のお言葉もとても嬉しいです…。更新遅くてすいません。受験生なもので、ね、うん、言い訳は良くないですね。頑張ります!!! (2021年5月23日 11時) (レス) id: 665296cf15 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鈴音月 | 作成日時:2020年12月21日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。