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ぱたん、と玄関の扉が閉まる音がして一瞬部屋の空気が静まり返る。
「なんか急にお邪魔しちゃってすみません、A帰って来たら帰りますんで」
「いや、あいつが急に誘ったんだし。こっちこそごめん。」
口から言葉は出るものの頭の中はあの子のことばっかり。
...ほんとなんだこれ。
「Aちゃんとは仲良いの?」
気付けば無意識のうちに口が動いていた。
「はい、中学から。」
「へえ、」
「極度の人見知りなんですけど、とっても良い子なんですよ。仲良くならないと分かんないんですけどね。」
「...そっか。」
「だから、ジョージさんすごいなと思って。」
「...え、どういうこと、」
「こんな短期間でAがあれだけ喋れるようになったのたぶんジョージさんが初めてです。私でもA緊張なく話してくれるようになるまで1ヶ月かかったのに。」
「え、1ヶ月!?」
「びっくりするでしょ、ほんとにすごい人見知りなんです。」
「1ヶ月はすごいな、」
「そのかわり仲良くなったらほんとに可愛いんですよ。人懐っこくて、優しいし。」
「...なんか分かる気がする。」
コップに口を付けて揺れる液体を見ながら話す。
「ここだけの話なんですけど。」
「うん。」
「A、ジョージさんのこと好きなんだと思います。」
一瞬思考が止まった。
言葉が出なかった。
それでも、彼女は話し続ける。
「私は応援しようと思います。」
「...そう。」
「叶うかどうかはジョージさん次第なんですけど。」
______きっと、初恋なんです。
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AIRIjinr(プロフ) - せっかくの小説が、、 (2017年3月23日 22時) (レス) id: e3240d5c29 (このIDを非表示/違反報告)
AIRIjinr(プロフ) - ピンクだと見えずらいですねw (2017年3月23日 22時) (レス) id: e3240d5c29 (このIDを非表示/違反報告)
AIRIjinr(プロフ) - すごい!!ピンクだぁー (2017年3月22日 16時) (レス) id: e3240d5c29 (このIDを非表示/違反報告)
つゆ(プロフ) - AIRIjinrさん» ありがとうございます、楽しんでいただけたら嬉しいです! (2017年3月21日 20時) (レス) id: a62b1469fd (このIDを非表示/違反報告)
AIRIjinr(プロフ) - 更新ファイト!!応援してますーーーー!面白過ぎ!! (2017年3月21日 12時) (レス) id: e3240d5c29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つゆ | 作成日時:2017年2月19日 22時