【A3!】クラスメイトの皆木くん。【皆木綴】 (ページ1)

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プロローグページ1

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「行ってきまーす」

―――３月下旬。

２週間くらい前に卒業したはずの中学校の制服に身を包み家を出る。

外は、色とりどりのお花が咲いていて、そんなお花をお日さまの光が包み込んでいる。

春って感じがしてすごく気持ちいい。

…この中でお昼寝したら絶対に気持ちがいいだろうなあ。

と、つい寝てしまいそうになった体を起こして、自転車にまたがる。

中学卒業と高校入学のお祝いで両親に買ってもらったお気に入りの自転車。

あったかいけどちょっぴり冷たい風の中を、目的地に向かってこぎだした。

私の名前は、深沢A。

今日は４月から入学することが決まっている高校で、入学前のオリエンテーションがあるのです。

幸いなことに、仲のいい友達はほとんど同じ高校だから、人見知りの私でも不安より楽しみって気持ちが大きい。

それに、ずっと小さいころから憧れていた高校に入学できるってことが何よりうれしかった。

周りのみんなのように、『彼氏ほしい！』とか『華のＪＫだし遊びまくりたい！』とか、そんな夢や目標はないけれど、３年間笑顔で過ごせたらいいな。

そのためにもまずは今日なにか大きな失敗なく過ごす、それが今の目標…！

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