ep.2 ページ3
(小田島)
シダケンから連絡が来た後、何度折り返しても連絡がつかなかった。ついでに何でか、Aとも連絡が取れなかった。昨日俺とモンジがやり合ってる間にコンビニに出かけたまま、LINEも未読どころか電話すら出なくて学校にも来てない。
「昨日シダケンから電話が来てて、何回掛け直しても出ないんだけどさぁ」
「まだ学校にも来てませんよね」
「そう。最後にシダケン見たよぉ〜ってひと?」
「それなら俺です!志田さん見ました!」
「それと…Aも見たよって人、いない?」
「Aさん…?」
「そう。昨日から連絡途絶えたんだよね〜」
AはLINEこそめんどくさがって放置することはあっても、電話は電車の中でも取るような人間なのに。しかも俺からの電話なら取ってくれるはず、たぶん。はあ。これは志田の件と関係ありそうだな。
「小田島さん!あの、俺、瀬ノ門の奴らが少数をリンチしてるとこを見たって話聞きました」
「なぁに?その話、詳しく教えてちょーだい」
「はい。瀬ノ門が他の学校と連合組んでんのは知ってますよね?それで、鳳仙も入れろと話が上がったみたいで…」
「シダケンとAがねぇ」
そういや、鬼邪高の奴らも何人か病院送りにされたんだよな。あいつら鬼邪高に乗り込んでSWORDのOを制覇しようとしてるんだろ。地区で分かれてんだから、わざわざ俺ら巻き込んで乗り込む必要ないじゃん。向こうは向こうでやってればいーの。わかんないかな。…わかんないか。あいつらバカだから。
「小田島さん!!鬼邪高の、泰志さんから電話です」
「泰志……って、あ〜。はぁい。小田島で〜す。どうした?」
「"小田島。今来れるか?お前のとこの…鳳仙の志田と矢田が例の連合にやられて入院してるらしい。詳しくは病院で話す。取り敢えず来い"」
「サバカン。場所は」
「えっと……ここです!うちからは少し遠いですね」
シダケンとA、やっぱりやられてたか。あの2人が一緒にいて尚2人が入院する羽目になるとは、相手に中々な腕の奴がいたか姑息な手を使ったか。…いや、多分後者。奴らが姑息な手を使わないわけがない。連合とかなんとか言って、他の地区も巻き込んで荒らしに行く連中はロクな思考を待ち合わせてない。
「じんかわぁ〜、さわむらぁ〜」
「よっし。行くか、病院」
「行くか。2人の怪我の具合も見ねぇとな」
「そうねえ。……モンジ。ここは頼んだ」
「わかりました」
さて行きますか、俺の仲間の元へ。
142人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飽き性 | 作成日時:2022年9月30日 1時