ツンデレな彼女を口説きたいpart2

ツンデレその65 ページ17

さ、さすがは社長令嬢ね...

私は、目の前に並んだ様々な料理を見て、あっけらかんとしていた。


「食べないの？」

「私は、いいわ...」


さすがにファミレスのハンバーグを食べた後に、フランス料理を食べる余裕はない。


「そう...勿体ないわね。それより話したい事って何」


城ヶ崎は、上品にフランス料理を咀嚼しながら言う。


「颯真の事よ。あんた、今日颯真に告ったんでしょ？」

「告ったけど、それが何か？」

「アイツ、何て言ってた？」


城ヶ崎は、平気そうにしているけど、もしかしたらフラれてショックを受けてるかもしれない。

その事を掘り返そうとしている私は、最低だ。

でも、知りたい。


「...うるさい」


城ヶ崎は、ナイフとフォークを持つ手を止めたかと思ったら、低くそう言った。


「え？」

「何で貴方なのよ！！ 何で私じゃなくて貴方なのよ！！」


城ヶ崎は、エメラルドの様な瞳に、涙を溜めながら叫ぶのだった。

幸い店は貸し切りにしてあったから、他の客は居ない。


「ちょっと何言ってるのか分かんない」

「分からないならいいわ。本人に聞きなさい。私の口から言うことじゃないから。大声出して悪かったわね」


城ヶ崎はそう言うと、またナイフとフォークを器用に動かすのだった。

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