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ぐい、と引っ張られてスナフキンはよろめきました。右足に体重がかかりずきんと痛むのを、奥歯を噛んで耐えます。「ちょっと待って」とスナフキンは苦しそうに少女を呼び止めました。
「どこかに僕を連れていきたいのかい？」
少女は頷いて、また軽くスナフキンを引っ張りました。おいで、と呼んでいるのです。
「わかった。でも暗いからゆっくり歩いていこう。道を覚えながら歩かなきゃならないし」
諭された少女は素直に頷きました。スナフキンは火を消して、リュックを背負い、少女に手を引かれながら森の中を進み始めました。
少女がどこに行きたいのかスナフキンには分かりませんでしたが、そこを目指して直線的に進むので、スナフキンは「せめて獣道を通らなければ怪我をしてしまう」ということから教えなければなりませんでした。教えながら、元は身体のおおきな生き物ではなかったのだろうかと考えました。
さて、道すがら杖がわりに丁度よい木の棒を拾ったスナフキンは、右手を引かれ、左手に持った木の棒で体重を逃がしながら、とうとう少女の目的地にたどり着きます。
「…………城壁？」
それは国の端っこ、国の内外を隔てるズッシリとした行き止まりです。暗闇の中にあるからか、その威圧感は昼よりも重いものでした。
少女はぺちらぺちらと城壁を叩き、天を見上げています。
「君、ここに何があるんだい？」
「＿＿」
少女はスナフキンを指さしました。
「僕？」
意味がわからず、スナフキンは1度後ろを振り返りました。もちろん何もありません。
ぺち、と城壁が叩かれます。
「……君が喋れたらなあ」
「？」
スナフキンは少しの間、少女が何を伝えようとしているか考えましたが、やがて諦めてそう呟きました。
「じきにそうなるんじゃない？ 物覚えは良さそうだしさ」
＿＿ハスキーな少年声が、唐突にその場に割り込みます。
スナフキンと少女が声の方に顔を向けると、銃を提げたフォルシがポケットに手を突っ込んで立っていました。少し疲れた顔をしたフォルシは、「やあ」と目を細めて見せます。
「やあ、フォルシ。いつの間にそこに？」
スナフキンが不思議そうに問いました。
「ついさっき。夜の見張り番でさ。スナフキンたちこそ、どうしてこんなところに？」
「僕には分からない。この子に着いてきたんだ」
2人から視線を受けた少女は、ふたたび壁を叩き、それから天を指しました。
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雪野(プロフ) - ありがとうございます！投稿したら報告しますので機会があれば見ていただけると嬉しいです(●´ϖ`●) (2月6日 17時) (
レス) @page2 id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - (続き) 作者の名前とタイトルを記載していただければ、煮るなり焼くなりお好きになさってください。(僕も趣味の範疇&気の向いた時の更新ですので、雪野さんも描きたくなったらお好きなところだけ……が自然だと僕も思います！笑) (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - 雪野さん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。まだお気持ちに変わりなく、僕の拙い夢小説にそのような素敵なファンアートをつくってくださるのなら、僕はとても嬉しいです。 (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - とっても好きすぎます… このストーリーを丸々そのまま漫画にしてpixivに上げたいのですが良いでしょうか？ 趣味の範疇なので途中までかもしれませんが... (1月12日 16時) (レス) id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - marimo03250226さん» コメントありがとうございます！夢主だけじゃなく雰囲気もふわふわさせていけたらなと書いています(*´`*)笑 応援とっても嬉しいです！のんびりお付き合いくださると幸いです (11月28日 23時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名さん(情緒不安定) | 作成日時：2023年1月30日 2時
