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スカーフを巻いて隠してやれれば良かったけど、とスナフキンは足首を見下ろしました。当のスカーフは川の水で湿っていますし、なにより冷たいのです。スナフキンは少しだけ考えて、上衣の裾をぐるりと一周やぶきました。膝よりも長かった丈が、膝の上まで短くなります。
「君は気にしないだろうけど……ムーミンママやフローレンならこうするだろうからな。ほら、首をこっちによこして」
「？」
いつも自分がしている巻き方で、スナフキンは少女の首に服の切れ端を結んでやりました。少女は服の裂け目を隠すスカーフをじっと見つめ、それからスナフキンの膝のあたりを指さしました。
「＿＿」
「なんだ、心配してるのかい？」
少女がこくりと頷くのを見て、スナフキンはおやっと思いました。こんな風に意思疎通がとれただろうかとひっかかったのです。少女がもう一度こくんと頷くので、スナフキンは答えました。
「気にするなよ。新しい服が見つかったら返してくれれば、僕はそれを縫って使えばいいんだもの」
それを聞き、少女がにっこり笑います。お礼を言っているようでした。それでやり取りは終わりです。スナフキンは再び火の傍に腰を下ろしました。すると、少女がそのすぐ隣にすとんと座ります。
「寝る場所は自分で見つけろよ。僕のテントは一人用だから」
距離の近さに驚いたスナフキンが思わず冷たい言い方をすると、少女はうんうんと頷きました。「外で寝ることに慣れているいきものだったのかもな」とスナフキンは考えました。
それから二人は黙って火に当たりました。時折スナフキンが焚火から少女に目を移すと、少女は火の粉を散らばしながらゆったりと燃える炎をぼんやりと眺めているのでした。そんな風に静かなものですから、スナフキンも少女を無理に追いはらおうとはせず、かといって話しかけもせず、弾ける火の粉の音にじっと耳を傾けて過ごしました。
……やがて炎が小さくなり、薪を数本足した時、少女がゆっくりとスナフキンの足首に巻かれたスカーフに触りました。いつの間に僕を見ていたんだろうと思いながら、スナフキンは視線を炎に落としたまま教えてやりました。
「さっき捻ってしまったんだ」
「＿＿」
何となく少女が言いたいことを察して、スナフキンは「痛くないさ」と答えます。
「長引かせたくないだけだよ」
そう言ってもう一本薪を放ろうとしたスナフキンの頭に、やわらかで温かなものが触れました。
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雪野(プロフ) - ありがとうございます！投稿したら報告しますので機会があれば見ていただけると嬉しいです(●´ϖ`●) (2月6日 17時) (
レス) @page2 id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - (続き) 作者の名前とタイトルを記載していただければ、煮るなり焼くなりお好きになさってください。(僕も趣味の範疇&気の向いた時の更新ですので、雪野さんも描きたくなったらお好きなところだけ……が自然だと僕も思います！笑) (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - 雪野さん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。まだお気持ちに変わりなく、僕の拙い夢小説にそのような素敵なファンアートをつくってくださるのなら、僕はとても嬉しいです。 (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - とっても好きすぎます… このストーリーを丸々そのまま漫画にしてpixivに上げたいのですが良いでしょうか？ 趣味の範疇なので途中までかもしれませんが... (1月12日 16時) (レス) id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - marimo03250226さん» コメントありがとうございます！夢主だけじゃなく雰囲気もふわふわさせていけたらなと書いています(*´`*)笑 応援とっても嬉しいです！のんびりお付き合いくださると幸いです (11月28日 23時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名さん(情緒不安定) | 作成日時：2023年1月30日 2時
