セ ピ ア の サ ー カ ス 。《 緑 》

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好き。


　


ふたつの好き。


　


ひとつは、人間として好意を示す言葉。


　


英語で言うところの、ライク。


　


対象は、誰でも。


　


例えば異性、同性。そして物にも、動物にも。


　


ふたつめは、恋愛感情を表す言葉。


　


アイラブユーの意味で使う。


　


ライクとラブ。


　


Aちゃんが俺にとって


どっちの好きなのかはまだ分からん。


でも、確実にひとつめの意味はある。


好き。


君が好き。


でも、それを伝えるには早いことはきっと、


誰にでもわかる。


　

　


　


　


　


　


Pppp‥‥Pppp‥‥ｶﾞｼｬﾝｯ


神「んんっ‥‥眠っ‥‥」


階段を重たいからだ引きずって降りる。


相変わらず静かなリビング。


こう見えて(どう見えてるか知らんけど)俺、


結構寂しがり。


朝ひとりとか、寂しい。


行ってきますに返事が無いのん、寂しい。


ま、誰にも言わんけど。


神「俺かて男やし。」


　


　


こういうときに誰にも突っ込んでもらえへんのも、


寂しい。


と、いうか恥ずかしい。


神「行ってきます」


自分の心の中で行ってらっしゃい、と唱える。


醜い金属音に顔をしかめながら、


自転車を引っ張り出してきて、


今日も学校に行く。

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