今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:64 hit
小|中|大
どこまでも、どこまでも。 ページ1
「ここは_____どこ?」
鬱蒼とした森の奥の奥のちょうど真ん中。
一人の少女がまた落ちてきた。
「はじめまして、お嬢さん。さぁお急ぎを」
恭しく手を差し出す白兎に戸惑いながら少女が手を重ねる。
「待って兎さん。私、ここがどこなのかまだ分からないの」
飛ぶような速さで一本道を走っていく。
裸足の少女と一匹の兎はどこまでも走っていく。
「女王様のところに早く行かなくてはいけませんよ。ほら早く」
それなのに景色は変わらない。
赤色の薔薇だけが一等目を引く鬱蒼とした景色だけは変わらない。
時計の針は秒針だけがくるくると軽快に動く。
「_________行き止まりだよ」
どこからともなく現れた青年は面白そうに、どこか寂しげに一言を告げる。
「じゃあこちらを。アリス、ほら急ぎなさい」
アリスはどこまでも走る。
どこでもないこの場所を、どこまでも走る。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:心愛 | 作成日時:2023年9月12日 11時