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「私の個性は_」
「そういう意味じゃないんだよ、結子くん。
君の個性は珍しい。受け入れられない人も多かっただろう。
でもそれは君が悪いわけでも君の個性が受け入れがたい”異常”なものなわけでもない。
受け入れられない周りの人々がおかしいんだ。
大丈夫、君はここで好きなように好きなことをすればいい。」
_近づかないで
_気持ち悪い
_あの子とは話したらダメ。近づいてもダメ。分かった?
_この無能が
_消えて!出てって!
_産まなきゃよかった
耳にこびりついて離れない、向けられすぎてもう気にならない言葉。
普通なら疑うような私にとって都合のいい言葉ばかり。
でも、そうだとしても
私にそんな言葉を向けてくれる人は今まで誰もいなかった。
私の世界に、こんな温かい人はいなかった。
「雄英高校1年A組、如月結子です。よろしくお願いします」
がたんと何かが倒れた音がした。
私を連れてきてくれた人はいつの間にかいなくなっていた。
部屋の空気がガラリと変わった。
どくどくと鼓動が煩い。
殺されるかもしれない。
消されるかもしれない。
出て行けって言われるかも。
そうだよね、だって雄英だもん。
ナンバーワンヒーロー、オールマイトが教師に就任して話題の、ヒーロー育成最高峰と謳われるまさにこの人たちにとって”敵”みたいなもんだもん。
静けさが怖くてたまらない。
心臓が飛び出しそうなほど煩い。
「雄英の1年A組?」
表情が伺えない声で聞いてきた手の人。
にたにたと笑う継ぎ接ぎの人。
「お前、いいじゃん」
「______え」
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わんだほーい! - はつ (8月3日 3時) (レス) @page6 id: 387c9e438b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:心愛 | 作成日時:2023年8月1日 19時