”愛して欲しい”は嘘じゃない。 (ページ25)

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コツリ、と音が一つなる。

途端にいままで穏やかだった空気が信じられないほど張り詰めていくのを肌で感じた。

「お前は後ろに下がってろ」

「え・・？」

「お荷物になりたくなきゃな。死んでも知らねえよ」

私より一歩先に出た弔さんと荼毘さん、そして私を守るように背後に回ったトガさん。

言われなくてもわかった。

誰よりも私はみんなのお荷物だって。

守ってくれようとしているのはわかってる。それがどれだけ有り難いことかということもわかっている。

でもなんでだろう。

＿＿＿悲しい

「わたくしの聖域に踏み込んでいらっしゃったのは＿＿おやおや、ヴィラン連合の方でしたか」

声がどこからか反響していた。

パチンと指を鳴らす音が響き、眼の前の景色が変わる。

「結子ちゃん、離れちゃダメです。私が見えたら刺します」

落ち着いたトガさんの声。

「なるほど。そういう手がありましたか」

それほど大きい声では、否、ささやくほどの声だったのに応答するように声が降ってくる。

「ならば、引き裂くまでですね」

バチン、と強い弦を鳴らすかのような音がしたあと視界はぐるりと回って

真っ暗な世界で浮遊感だけを感じていた。

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おそきみと続き、ヴィラン連合関連タグ一位ありがとうございます
こんなのんびり亀更新ですがおつきあいくださるみなさまには感謝しかありません、、