”愛して欲しい”は嘘じゃない。 (ページ19)

今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:5,987 hit

. ページ19

「ってことで飯調達してこい。お前と黒霧で」

文脈はハチャメチャすぎて偶についていけない。

「でも黒霧さんはお話があるんじゃ＿」

「は？もう時間も時間だぜ。流石にガキ一人はやばいだろ」

意外と道徳観念と言うかいろいろちゃんとしてるのね。

「じゃあ行きましょうか」

「はい」

黒霧さんのワープを潜ろうとした瞬間、死柄木さんが鋭い声で呼び止めた。

「黒霧」

「はい？」

「お前、余計なことすんじゃねえぞ」

「・・はい」

ワープをくぐりながら黒霧さんに尋ねる。

「なんのことですか？」

「まあ・・・死柄木弔も年頃ということです」

「そうなんですね」

いまいちわからないけれどとりあえず頷いた。

ふわふわと火のように揺らめく姿。

短く息をすって尋ねる。

「あの」

「はい」

不思議そうな顔をする黒霧さん。

「こんな事聞いちゃいけないと思うんですけど」

「はい」

「黒霧さんは＿＿＿＿＿人間ですか？その、死んだりとか＿＿＿＿するんですか」

覚悟を決めて口を開いた。

ずっとずっと一人だった。ずっとずっと一人だったから、それを寂しいと思うのをやめた。

こんな私が受け入れてもらえる世界なんてどこにもないと思ってた。

それなのに、出会えてしまった。

だから私は言わなきゃいけない。他の方に言えなくても、黒霧さんに言えばもしかしたら、わからないけどもしかしたら

私の個性が役に立つかもしれないから。