”愛して欲しい”は嘘じゃない。 (ページ16)

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「あ！帰ってきましたよ！」

「遅かったなリーダー！待ってたぞ！帰ってくんな！！」

「あ？あぁ、ヒーローがやたらとうろついていてな」

トランプをしていた金髪の女の子＿＿トガさんとトゥワイスさんが暖かく迎えてくれた。

「ヒーローが？へー？この時間にか？」

「あ”？なんか文句あんのか荼毘」

「いーや？」

納得のいかなさそうな顔で私を睨みつけてくる荼毘さん。

「おかえりなさい」

「黒霧、水」

「ちゃんと手を洗ってきてください。結子さんもおかえりなさい」

「っ！ただいま、です」

お母さんのような黒霧さん。

わかんないけどこの連合、すごいバランスが良いな。

統一感が無いようで、ちゃんと皆同じところを目指してるみたいな。

ふと見ればさっきまで近くにいてくれた死柄木さんも奥の方に行ってしまった。

どこにいるべきかが分からなくて、とりあえず隅っこに立ち尽くす。

＿＿＿なんか寂しい

一人なのはいつものことだけどこんな気持は初めてで少しだけ自分に戸惑う。

「結子ちゃん！ここ空いてます！」

ぼんぼんと隣を叩きながら笑うトガさん。

「・・ありがとうございます」

この子、かわいい。

な

学生服着てるって＿＿きっと私と同い年ぐらいだよね。

「トランプやろうぜ！やるかよ！！」

・・・どっち？

困惑する私にトガさんは満面の笑みで答えた。

「仁くんは思っていることと反対のことも言ってしまうのです！
先に行ったことが思ってることなので、結子ちゃんもいっしょにやりましょ！！」

「・・・いいの？」

「もちろんです！！」

「・・・ありがとう、ございます」

いいのかな。

こんな私がここにいても。

許されるのかな。

私が優しくしてもらっても。